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雰囲気が違いまして。 ページ7

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「お前らみたいなのが日本の未来背負ってると思うと絶望だわ。いいか?日本サッカーの組織力は世界一だ。他人を思いやる国民性の賜物と言える」





まぁつまり、私みたいな人間がわんさか居るって事ね。



誰かのために、誰かの、誰かのって常に他人を考え、優先し、思いやろうとする。そんな人間性を持つ人間を、日本は山のように作り出している






「でも、それ以外は間違いなく二流だ。お前らに聞く。



サッカーとはなんだ?」





11人で力を合わせて戦うスポーツ?




「絆を大事に」?




「仲間のために」?






「違うんだよ。だからこの国のサッカーはいつまで経っても弱小なんだ…。教えてやる。サッカーってのはな……








相手より、多く点を取るスポーツだ」








その瞬間、私は思わず左側に顔を向けた。



そこには吉良くんとあと1人、吉良くんと親しそうにしていた黒髪の男の子。




「どうした?」と豹馬くんに聞かれたが、上手く言葉に出来なかった私は咄嗟に嘘をついて誤魔化した。



だって、言えるわけが無い。まるで後ろから獰猛な獣が襲ってきているような恐ろしさが、たった今私を襲っただなんて







「点を取った人間(ヤツ)が一番偉いんだよ。仲良し絆ごっこがしたいなら帰れ(ファック・オフ)






……まるで、この人みたいな。冷たさが、冷酷さが



いや、考えすぎか。余計なことを考えるのは辞めよう。サッカー初心者の私がごちゃごちゃ考えたって分からないだろ。ほっときゃいい。







「……。不快です、撤回して下さい…。



本田選手や香川選手…。他にもいっぱいいる。代表イレブンが11人で戦う姿を…僕らは現在の日本代表のチームプレーを見て育ったんです!彼らは僕のスターです!アンタ、間違ってるよ」






……。確かに吉良くんの言う事も一理あるか。日本の子供は日本の大人を見て育ってきた訳だから、勿論どの代になってもチームプレーという根本が消えないのはそのせいだ








「……ん?本田?香川?んーー?そいつらってW杯優勝してなくない?」




だからこそ、彼みたいな狂った人間の投入は日本サッカーを上へ、上へと押し上げるために必要なのかもしれない。狂った人間は、周りを狂わせる事が十二分に出来るのだから









「じゃあカスでしょ」





それは言い過ぎ。












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エゴイストの卵が存在しまして。→←質問に答えてもらいまして。



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作者名:ひかり | 作者ホームページ:無い。  
作成日時:2023年10月17日 8時

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