ヒロインとかいう奴が現れた。【ブルーロック】

いつものように ページ3

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「………」




いつものように目が覚める。



特に部屋の外から物音はしないけれどいつも同じ時間に目が覚めるのだ。誰かに体を操作されているかのように





「くっそ、ねみぃ…」




今日は高校の入学式。いつもと同じ時間に起きたとはいえ、既に準備はしてあるし後は顔を洗って、朝ご飯を食べて歯を磨くだけ。



俺には母親も父親も居ない。離婚したのか、とか俺が捨てられたのか……とかはよく分からない。幼い頃の記憶がごっそり抜けていて、覚えているのは自分の名前だけ。




テーブルの上に置いてあった食パンを手に取って袋を開ける。1枚だけ取り出して皿に乗っけてレンチン。あっためてる間にテレビのリモコンを探してテレビを付ける





《星座占い！第1位、てんびん座のあなたは素敵な縁に恵まれるかも！？ラッキーカラーはピンク！》




天気予報の後の星座占いを聞きながらレンジから食パンを取り出してバターを塗る。てんびん座ねぇ、俺はおとめ座だからカンケーねぇや


なんとなくdボタンを押しておとめ座の順位を探すとなんと11位。……《厄介な事に気付いてしまうかも！？ラッキーカラーは青！》？厄介な事、か。青といえばあのノート、青色だったよな




あのノートとはいつの間にか俺の手に握られていたノートの事。いつから握られていたのかは分からないが。興味本位で開いてみた時、一番最初のページに「時が来れば見えるようになる」って書いてあって不思議に思いながらも捨てなかったんだっけ



……なんとなく、捨てちゃいけない気がして。





「時、ってなんなんだろ。ごちそうさま」





なんとなく胸騒ぎがしたが考えたところで分からないと結論付けた俺は皿を洗って2階へ上がる。



前日準備していた鞄を手に持ってから、机の中にしまっていた青いノートを取り出して中を開いた。1ページ目には相変わらず「時が来れば見えるようになる」の1文以外何も書かれておらず、別のページも白紙だらけ





「………持っていこ」




…たまにこういう事がある。



自分の意思に反して言葉が出てきて、その言葉に伴って体が動くこと。心の奥底ではそういう行動をしたいと思っているのかなんなのかは知らないが、なんだか"こうしなければいけない"気がして……誰かに、操作されているような気がして良い気分ではない。







「はぁ。早く学校行こ」




この言葉は多分、俺の意思。











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