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大学での1日の生活を終え、帰ろうとした時だった。知り合い程度の仲の女子に
「桜庭さん、お願い!..今日私達合コンやるんだけど、来てくれないかな?」
「合コン..?..なんで私?他の人誘えば..」
「その..さっき土方くん誘うときに、フツーに誘ったら絶対断られると思って...『桜庭さんも来るよ』って言ったら行くって言ってくれて...お願い、来てほしい!!じゃないと土方くん帰っちゃうから!!」
えぇ...まぁ合コンにトシみたいなの来ればきっと女子たちテンションあがるからだろうな、ってのは分かるけど......っていうかトシもトシで私来れば行くみたいなスタンス何?人見知りなの?私行く意味ある?
そんなことを思うが、目の前の女子達のキラキラとした眼差しに耐えられるハズもなく
「い、行きます...」
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「土方くんかっこよすぎ〜、本当に彼女とかいないの?」
「店員さん、これ追加で!..土方くんもなんか頼む?」
合コンに来たものの、トシの両隣には既に肉食系女子がいて。テンションが高い女達に対し、トシは淡々としている...というかちょっと機嫌悪そうに見えなくもない
私は私で隅で頼んだ飲み物を飲んでいると、男の人に声をかけられ
「葵ちゃんってボーイッシュな格好してるね、あんまり可愛い系のとかは着ないの?」
「あ、はい...着ない..ですね、」
「メイクとかもしないの?でもまァ、葵ちゃん、素でも可愛いけどね〜」
...別に、好きでこんな格好をしてる訳でもない。女の子らしくしたいと思わない訳じゃない
周りにいる女の子たちは可愛い服を着て、メイクをしていて...私には彼女達が酷くキラキラしているように見えた。そしてなんだか自分が惨めに思えてきて、
「すみません、ちょっとお手洗い行ってきます」
そのまま席を立って、皆に気づかれないようにして店を出た
「(別に抜けてもいいよね、..居づらいし帰ろ__)」
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なゆ(プロフ) - めっちゃ面白い!更新頑張ってください!! (2019年8月26日 12時) (レス) id: af64f6a838 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年8月10日 23時