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そういって総悟は俺達に背を向け、ひらひらと手を降り去っていく。頼む..って、なんで俺が...
そんなことを思っていると、万事屋の野郎が俺の持っていた携帯を取って
「おー神楽、アイツ見つかったからよ。今から連れて万事屋に戻るわ__...ってことで梓、帰るぞ」
どうやらチャイナ娘に連絡をいれ、彼女にそう声をかける万事屋。..野郎がついてるんだから、俺が護る必要なんてねェよな、....
そんなことを思っていると、彼女が俺の隊服の裾をつかんで
「あの、十四郎さん、...わがままなのは十分分かってます。もう少しだけ...一緒にいてもらえませんか、...」
...ここで肯定の返事をすれば、それは彼女を受け入れてるようなものだ。変に彼女に期待させるのも悪い。だから、
『悪い、まだ仕事があるからよ』
...いつもの俺ならそういってた。しかし、
「土方クン困ってんだろ。..んな事言ってないで、大人しく銀さんと帰ろうぜ。毎週見てるドラマ始まんぞー」
そういって彼女の手を掴もうとする万事屋。俺は、それよりも早く彼女の手を取り
「そろそろ昼時だしな、...飯でも行くか」
そういって彼女の手を引き、歩き進める
自分でも彼女の手を取るつもりはなかった。けれど俺は彼女の手を取った。そして、自分から彼女を受け入れる姿勢を示した
思ってることに対して俺の行動は逆を行く
いや、違う...ほんの一瞬だが、俺のなかで今までになかった感情が生まれた。だから彼女の手を取った。
俺は...俺はただ、
『彼女を誰にも渡したくない』
そんな自分勝手すぎる感情が、今になって芽生え始めていた
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aoo - 面白かったです。私も小説投稿してるから参考にしよーっと。完結お疲れ様でした。 (2020年3月1日 14時) (レス) id: f91ea9aee4 (このIDを非表示/違反報告)
巴 - もどかしいと言うかストイックと言うか、そんな所が土方さんらしいですね。 (2019年7月21日 23時) (レス) id: 5637175f26 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:シオン | 作成日時:2019年6月8日 22時