純白の空と純黒の大空２ (ページ38)

今日:11 hit、昨日:9 hit、合計:20,414 hit

第75話ページ38

主)「あれ？そういえばなんでイーピンちゃん達が10年後の姿でここに？」

美優はそう不思議に思いながらフッと出るようにたずねると。
イーピンはニコリと微笑んで。

イーピン)「それはリボーンさんがー」

主)「あぁなんとなく言いたい事はわかった
しかし

リボーン君赤ちゃんなのに抜け目ないなぁ～」

これで何度目だろうか
美優はいつもリボーンに助けられている気がしてならなかった、外見は可愛い赤ん坊なのに中身は計算高く虎のような肉食獣、

美優の中でのリボーンの像はこんな感じだった。

美優はフラッと立ち上がると右目をこすった。

イーピン)「どーしたんですか？」

突然の美優の行動に心配そうに見つめるイーピンはソッと美優の肩を抱く。

主)「あははごめんねちょっとだけ

ちょっとだけ支えていてくれる？」

イーピン)「へ？」

美優の意味不明な発言にイーピンは素っ頓狂な声を上げている間にも美優の体は崩れるようにしてイーピンにもたれかかり美優の意識は暗い闇へと誘われる。

_____
_

影)『あはは～君ってホーントに戦闘系とか苦手だね無様に守られて君がいる意味あった？』

主)『‥‥‥うるさい』

自分でもわかっていた事を相手に言われ思わず美優は苛立った言葉遣いで暗い空間を睨みながら立ち止まっていた。

影)『残念だけどここからは“影”の出番だから
約束‥‥‥“守る”よね？』

主)『‥‥‥みんなを傷つけるような事をしたら許さないから』

美優は暗い空間から現れたもう1人の自分に直面しながら一歩ずつ進み、すれ違う頃には美優の体はもう1人の存在に乗っ取られていた。

影)『そうだね “影”は君だ影は君が思った願い事を忠実にどんな手を使ってでもみんなを守るよ』

______
__

主)「ん」

小さな手がピクリと動くと小さくうめき声をあげ体を起こす【影】は久しぶりに感じる太陽の光にあたり目を覚ます。

イーピン)「あ美優さん！もう大丈夫なんですか？」

イーピンが心配そうな表情をするのを軽く観察するかのような視線で見つめ、体をゆっくり持ち上げ

主)「ん大丈夫だよ♪ ちょっと用事あるからじゃ！またねイーピンチャン」

美優の体を支配した【影】は体をバタバタと確かめるように振ると唖然とするイーピンを置きどこかへとスキップして行く。