純白の空と純黒の大空２ (ページ28)

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第68話ページ28

あぁあれは確かに前に会った三浦ハルちゃんだったか、

そして、電信柱の陰に隠れている“奴”！いつの間に瞬間移動してきたっ⁉

先ほどまで自分達の後ろにいたはずの人物、いや後ろには、まだそのホラーな人物がいて

また同じ顔と同じ制服を着たホラーな人物はハルという同い年の知り合いの子の後をつけていたらしい。

主)「(やばい奴増えちゃったよ)ハルちゃん！こっち！」

あまりの心の余裕のなさに美優のいつもの“ですます”口調はいつの間にか無くなり、急かすように美優はハルの手首を握り走り出した。

ハル)「はひっなんですかいきなり！びびっくりしましたよ！」

イヤホンを付けて道を歩いていたハルは美優達が近付いていることに気づかず

いきなり引っ張られてバランスを崩しそうになりながらも持ちこたえて美優に引っ張られるままついてきた。

主)「ごめんなさい話しは後にしよう」

みんなは理解できないといった表情に美優は内心ヒヤッとさせながらも、

この状況を説明しようともどうあのホラーな人物の二人の存在を説明しようか考えていた。

主)「取り敢えずみんなでケーキ屋さんに行こう！
私実はみんなに相談したいことがあって！」

人通りの多い近くの商店街をめざして美優は強引にもこの3人の安全の保護を考えた。

ずっと黙ってついて来てくれた花は美優の今の行動に疑問を持ったようだが後の2人は笑顔で了承してくれた。

美優は怖々“ホラーな人物”をまたチラッとのぞけばさっきよりも怖い形相で少し焦りを見せて追いかけて来ていた。

そんなホラーな人物の様子にこの判断は間違っていなかったのだとホッと安心の息を吐き人通りが多くなって来た頃、

2人の人物は軽く舌打ちしてからその場を去って行った。

花)「うわっ何あれ⁉」

花の声に反応してハルと京子も花の指差す方向を見れば2人の人物が走ってどこかへ隠れたところがうかがえた。

ハル)「はひっあれって最近噂されてる黒曜生の制服じゃないですか？」

そんなハルの言葉に花はハッとしたように何かを察したのか私の顔をジッと見つめた。

主)「みんなあの人達がどっか行っているうちに人通りが多い所に逃げよ！」

京子)「まって美優ちゃんちょっともう走れないや」

そんな言葉に美優はハッとよくみんなを見ればみんな肩で息をしていて、自分も下半身が疲れでガタガタと震えていた。