純白の空と純黒の大空２ (ページ23)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:20,395 hit

第63話ページ23

目を覚ませば夕日の光がさした薄汚れた壁が見えた
ゆっくりと身を起こし猫背になった状態で周りを見渡せば見覚えのある人物が視界に入る

主)「貴方は確かえっと六道骸さん？」

疑問形で問い掛ければ、骸はぴくっと眉をひそめながらそれでも壊さない笑顔で口を開く

骸)「えぇそうですお目覚めはいかがですか？」

そう聞かれて、美優は身を起こすとピリッとした体の痛みに顔を歪めてまた、地べたに身を座らせる。

主)「痛い」

なぜ？っと言う目で骸を見つめれば、意地の悪い笑みを浮かべて「さぁなんででしょう」と言う

主)「貴方って意地悪ですね」

皮肉を込めながら言えば骸は嬉しそうに笑みを深めながら

骸)「ご褒めの言葉ありがとうございます」

なんて言ってくるものだから美優はグッと眉をひそめ、静かに思考を巡らせる。

んそう言えば【影】が体が勝手に使われている憑依されてるなんて言ってたな

って事はこの痛みは憑依されていた時に勝手に痛めたってことかな

そう考えるとまた苛立ち始めてきてイライラする気持ちをグッと抑えると

主)「私の体で一体なにをしていたんですか？」

と毛を逆立てた猫のような形相で問い詰めれば、

骸)「おや知っていたのですか」

とちょっとした驚きの表情をあらわにするとまた、不敵な笑みを向けて、

骸)「しかし貴方に言う意味がありませんね」

と言って私を床に残してソファーの上に座り込むとゆったりとくつろぎ始めた。

敵とも言える私になぜ、そんな無防備な格好を取るのかと思うがその気持ちをグッと抑え、

取り敢えずお尻を引きずるようにして横の壁へ体育座りするように両足を抱え寄りかかった。

主)「(あぁどうやって逃げようか)」

そう思いながら敵である人物から目を離さないように観察をし続けてみた。

敵である六道骸はソファーに寄りかかっていると足を組み手をソファーのフチに置き、偉そうな座り方へと体制を変える

主)「こんな事して、貴方はマフィアなんですか？」

骸は美優からの問いを聞き取ると表情を険しく変え雰囲気がガラッと変わった状態で、唸るようにして言い放った。

骸)「僕をマフィア風情と一緒にするなんて心外ですねそれに先程から少々イラつきますね

いっそのこと貴女のその舌切り落としてしまいましょうか」

骸の手の中には光る何かが握られていた。