純白の空と純黒の大空２ (ページ13)

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第53話山本version ページ13

転校してきたツナの親戚は、どこか変わった雰囲気を漂わせる奴だった。

変わったと言っても嫌な雰囲気ではなくどこか親しみ深い暖かい感じがした。

そいつがオレの隣の席に着くと知るとなぜかオレは顔を伏せ寝たふりをしてしまった。

ガタッと聞こえてくる椅子を引く音と優しいシャンプーの匂いが漂ってきてついつい視線を隣に向けると

主)「すみません起こしてしまいましたか？」

可愛いとも綺麗とも違いはっきり言って普通とも呼びる女の子はオレと目が合うとオドオドとして、優しい視線をオレに向ける。

女の子、、沢田美優は、すっごく変わった見方で物事を見る奴だ。

それに本当は敬語とか使わない奴だったのか、途中途中敬語になっていないところとかあって第一印象は面白い奴だった。

それから、山に登ってでけー亀退治したりかと思えば美優は武器の鞭を投げ捨て素手で受け止めようとした時は、さすがにしやっとしたぜ

そう時から、だっただろうか、、あの時からがきっかけだったのだろうか

オレは美優から目が離せなくなっていた。

いつもツナの隣に居て朝会うといつも暖かい笑みをオレに送ってくれた、それが嬉しいとか楽しいのかわからないけどオレはその時、いっつも笑顔だと思う

それが、オレだけに送られる物じゃなくっても

美優の隣を当たり前かの様に歩くツナが少し羨ましかったりした。その気持ちがなんだったのかはわからないけど、すっごく心臓のあたりがザワザワざわついた。

意味のわからないざわつきにオレはそっと心臓を撫でたけどなかなか治んない、目の前の存在を見れば見る程不快なざわつきが消えない

どうしたんだろうかオレ病気にでも掛かったんじゃねーか？

その後に、オレはちゃんと病院に行ったけど医師からの知らせは

「完璧な健康体だ問題ない」

とだけだった。確かに今なんとも思わないしきっと気のせいだったのかと思い、オレは親父の手伝いをしようと小走りで家に帰った。

山本)「ただいま」

家に帰って見れば

主)「山本君」

美優は半泣きしながらオレの顔を見たもんだから、正直超驚いた。美優でも泣くのかとか呑気な事考えながらも理由を聞けば

小僧とツナに騙されて寿司代を払わされたうえにまた、色々と上乗せされてお金が払えなくなったとか

たく、ツナはともかく小僧に騙されるとか呆れた奴だな

そっと美優の頭の上に置いた手のひらはすっごく熱かった気がする。