【呪術廻戦】 腐ったみかんはお断り

5.　嘘言 ページ19

貴方side







「ひっ!! わ、分かった‼


言う、っちゃんと言うから、!!」



　
　



月灯に照らされる私と知らない誰か



私は誰かを見下し 誰かは私を見上げる




　
　
　




『なら今すぐ答えて


最近私を監視してたのはアンタ達？』



　



「あ、あぁそうだ!!」



　



『何で監視してた？


誰に言われてやった？』


　

　



「っ違う、


いつも俺達が使う闇サイトでお前の首に


5000万かかってたから､!!」



　




『…依頼者は？』



　





「それはわからない、‼



　



なぁもう良いだろ!? ちゃんと答えた‼



早く助、!!」




　

　









その続きが話されることは無かった


私が首を掻っ切ったから


赤い血が飛び散る


服まで真っ赤だ





　







『………、』




　



《随分気が立ってるのね笑


珍しいわ、Aがそんなに怒るのは》




　



『……別に怒ってない



ただあのクズ共に呆れてるだけ』




　




《そう？ふふっ、まぁいいわ



それでどうするの？こんなに派手に殺っちゃって笑》




　



『……どうもしない、呪いに喰わせる



ちょうどよく来てくれたみたいだし』





　





後ろから感じる呪いの気配


そんなに強くない……まぁ大丈夫か、






　





『…童子行くよ


血がついて不愉快』





《はいはい笑》






　







　



　






　






　


"私はおかしい"なんて


そんなことは一度も思ったことない





だってもうこれが"普通だから"


今更違和感を抱くことなんか無い


こんなこと、慣れちゃいけないんだろうけど





　





……でもやっぱり、



　



一度でいいから"かわいい女の子"になってみたかった



友達とたくさん遊んで、メイクしてお洒落して



たくさん笑って両親もいて________




　



そんなありきたりな生活をしてみたかった


でも生まれたときからこんな私は


それを味わうことはできない



　



あぁ、なんて世界は虚しいのだろう


何故こんなに嘘言を_______




　





『……馬鹿馬鹿しい、』





　




吐き捨てるようにして出た声は


思っていたよりも低かった




.

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