《7/1完結》F-to-L 4【N.K】 (ページ6)

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「さすがにこの音だけはごまかせねぇけどさ。さっきはいかにももう、あんたとはやってけない的な雰囲気出せてたでしょ？オレ」

は？

「俳優に向いてるかなー」なんて、急に冗談なんだか本気なんだかよくわかんないことを口にした先生。

すると背中に回された手が解けて
また視線が絡む。

けどその目はもう笑ってない。

「オレも、好きだよ。A」

真剣な眼差しをたたえたまさに"オトコ"の顔。

そして。

花火が終わり無音になった部屋に静かに響いた
お互いの唇が触れ合う音。

(……っ！)

突然の展開についていけなくて軽くパニックを起こした私に優しく微笑みかけるのは

「ねぇ。先生、じゃなくて和也って呼んでみ？」

甘いマスクでまた私を深い罠に嵌めようとする、私の大好きな人。

「……かず…な、り…？」
「ふふ。よく出来ました。」

頭をポンポンされて、子供扱いされてるみたいで悔しいのに
やめてよ！って言えないのは
惚れた弱み、ってゆーやつかな。

「これからは先生、じゃなくて、Aの彼氏ね」

「……わかった？」

暗闇の中。

お互いの気持ちが交わりあって

それを確認しあうようにまた唇が重ねられた。