《7/1完結》F-to-L 4【N.K】 (ページ22)

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ズズッ、と温くなったコーヒーを啜る。ソーサーにカチャッとカップを置くと、甘いだけの液体がゆらっと揺れる。

そういえば、和也は甘いのが苦手でブラックばかり飲んでたな…、なんて揺れる水面を見て思う。

今頃、何してるんだろうか…。

私なんか忘れて、金髪の美女とでも仲良くしてるんだろうか…。

もうあれから２年も経つ。

そんなことないって信じたいけど、黙ってりゃ普通にいい男だ。周りの女子がほっとくわけない。

「はぁぁぁ…」

一つ大きなため息をつく。

和也のこと考えると、絶対一度はため息が出る。

もうそれも無意識みたいだ。

「ちょっ、何よ」
「んー？」
「そのでっかいため息は。」
「あぁ…ごめん……」

まぁ、いいけどさ…なんて笑うコズエは、ストローで氷をカラカラと鳴らしている。

「また彼氏のことでも考えてたの？」
「…うん……まぁね……」
「あれから何年だっけ？」
「…もう２年。」
「そっか。…もうそんなに経つんだ……」

和也とのことを唯一知ってるコズエには、助けられたホント。

寂しくて辛いって時。

そばにいて話を聞いてくれたのも
思い出して泣きそうになった私を慰めてくれたのも、他でもない。コズエだった。

今でも思い出すと辛いけど、コズエがいてくれるだけで泣かないでいられる。