《7/1完結》F-to-L 4【N.K】 (ページ2)

今日:1 hit、昨日:13 hit、合計:23,257 hit

92 ページ2

　
　
　
ベッドにゴロン、と横になれば
窓から容赦なく降り注ぐ太陽の眩しさに思わず目がくらむ。

今年の花火大会もきっと多くの人で賑わって
見ている一人一人の心のアルバムの1ページにその思い出が刻まれるんだろう。

私も小学生の頃は、お兄ちゃんや優斗、仲良かった友達とみんなで見に行ったな…。

中学生になってからはパタッと行かなくなったけど。

行こうかな…友達誘って。

……あ、でも今年みんな受験だからそれどころじゃないか…。

「はぁーー……」

さっきからため息ばっかり。

もう何個幸せ逃がしたんだろ。

って幸せじゃないからため息出るんだよね。

もはや負の連鎖だ。

人生なんだかうまく行かないな…

なんて、まだ17の私が言うことじゃないのかもしんないけど

こんなに不運続き。そう思いたくもなる。

……。

バーン。バーン。

…ん？あれ？何？

花火……？

遠くに聞こえる破裂音にそっと目を開けた。

太陽はすでに沈み、部屋の中は真っ暗とは言えない薄暗さ。

……寝ちゃってたんだ、私。

寝ぼけ眼をゴシゴシこすって
ふと窓の外に目を向けた。ら、

ぼんやりと浮かぶ人の形をしたシルエット。