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#12 ページ13

「おー!!こわこわ!!!」

笑顔で言うシャオロン第二近接部隊長に、益々青筋が立っていくゾム第一近接部隊長
何を言われたのかは気になるところではあるが、今はそんなこと気にしていられない

こんな動き、常人にはできっこない…!!

久々に闘いを目前にした私は、観察という名目すら忘れ、彼等の激闘に目を輝かせていたと思う
軍人なんだもの、仕方のないことだ





__

そんな時間もあっという間に過ぎ去るもので、手合わせ開始から30分が経とうとしていた

幹部同士の手合わせルールとして、30分を過ぎようとしても決着がつかない場合のみ適用されるものがあるのだが、今まさに、それの出番のようだった

そう、それは









_


「さいしょはグー!!!」

「じゃんけん!!!」

「「ほいっ!!!!!!」」

「ッシャオラァ!!!!!!!」

「んだあぁぁぁぁぁぁぁぁくっそ!!!!!!!!!!!」


_







じゃんけんである

何故、じゃんけんなのかは誰にも分からない
我が国の七不思議の1つとして数えてもいいレベルだ

ひとまず、今回の勝者はゾム第一近接部隊長のようだった

荷物を預かっているシャオロン第二近接部隊長に、どう声を掛けるべきか悩ましいところである

少しばかり思い悩んでいると、スタスタとシャオロン第二近接部隊長が近づいてくるではないか…!!

まだ気の利いた言葉が出てこない、どうしよう、何も声を掛けないのも失礼だし、と脳内パニックに陥っていたが、シャオロン第二近接部隊長は荷物を取り、私の頭をひと撫でして訓練場から出ていってしまった


『え、なんだ今の…』

思わず、そう呟いてしまう程に、自然な流れだった

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作者名: | 作成日時:2020年11月16日 15時

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