餌食〜48〜 ページ13
「なんで兄さんが…」
やっと出た掠れた声で言う
赤「遅かったなテツヤ
A、ちょっと待っててね?やらなきゃいけないことがあるから」
私の言葉を無視して赤司はそう言うと私の手を手錠にかけベッドと繋げた
「嫌だ!嫌だ!外して!」
必死に叫ぶけど誰も見向きさえしない
赤司は兄さんに近づくと兄さんの顎を持ち上げた
赤「自分のことすら守れないのに妹のことが守れると思う?兄さん」
虹「っ…なんでお前がこんな風に…なっちまったんだよ…」
兄さんは必死に反論する
赤「僕は命を捨ててまでAを守った… 兄さんにそれが出来る?」
虹「っ…」
兄さんは黙り込んでしまった
もう嫌だ
こんな私の為に人が死ぬのなんて
おかしい
「もう…や、めて…」
小さな声でそう呟いた
赤「やめるわけないじゃないか」
私の方に振り向いた赤司は睨むようにして言った
それだけで背筋が凍る
赤「僕は命をかけてAを守った。生き延びさせた… だからAを永遠に愛していいのは僕だけだ…」
そんなの間違ってる
そう言いたかったけど声が出なかった
シャキ…
赤「だから兄さんには
ーーーー消えてもらう。」
ナイフを取り出した赤司
嫌だ…!
「やめて…!嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ!」
また大切な人がいなくなるなんて耐えられない
必死に泣き叫んだ
赤「この世界に兄さんはいらない」
グサッ
「う、ぁぁぁぁ… に、いさん…兄さん兄さん兄さん!」
兄さんから溢れ出る血
あの日の事がフラッシュバックして今の状況と重なっていく
なんで…
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
私がこんな目に会わなきゃいけないの?
赤「うるさいなぁ…
仕方ない…手錠は外してあげる」
赤司はそう言って手錠を外した
私は手錠が外された瞬間に走って兄さんのもとに行く
「兄さん!返事してよ!ねぇ!」
必死に身体を揺さぶるけど兄さんが動くことはなかった
「あ…ぁぁぁぁぁぁ…」
私の目には涙が溢れていた
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この世に幸せなんてない。
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革ベルト
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しーちゃん(プロフ) - 狼注意報も全部読みました。本当に面白くて感動です!次の新作も楽しみにしています!(ノ´∀`*) (2018年8月23日 18時) (レス) id: b9918c7352 (このIDを非表示/違反報告)
しーちゃん(プロフ) - すごく感動しました!これからも頑張って下さい!♪ (2018年8月23日 18時) (レス) id: b9918c7352 (このIDを非表示/違反報告)
マカロン☆ - 凄く面白かったです★また新作など作ってください(^o^)/ (2015年7月5日 9時) (レス) id: fd281c5580 (このIDを非表示/違反報告)
司蓙紅 - 完結おめでとうございます!とっても面白いです!これからも頑張ってください! (2015年6月2日 20時) (レス) id: dbed572e03 (このIDを非表示/違反報告)
メープルメープル - 何回も見ています!めちゃめちゃ面白いです (2014年12月19日 23時) (携帯から) (レス) id: d54899cc81 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花宮中毒σ(*´∀`*) | 作成日時:2014年9月14日 16時