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「信じられない……」




昇降口に向かう道すがら、何度目か分からない呟きに廣瀬くんは小さく吹き出した。




「水泳部ってそんなハードル高い部活でしたっけ」

「うーん、なんていうのかな。日高先生の独断と偏見によって部員が決まるというか……」

「やっば。そんな人には見えませんでした」

「……見た目は人畜無害……いやある意味毒?」

「ははっ!よく騒がれてるけど、びっくりするくらいイケメンっすよね」

「あと年齢不詳ね」




頭の半分くらいは先ほど行われたやり取りが占めていて、これ早く壮大と共有して驚きを分かち合いたいなと思いながら外履きを取り出す。

廣瀬くんの下駄箱はすぐ裏にあるみたいで、向こう側から少し張った声で「いくつなんですかあの人」と聞こえてきた。




「30代だとは思う。」

「まじっすか。25歳くらいに見える」




ローファーの爪先の辺りをグリグリやりながら踵を合わせつつ歩いてくる廣瀬くんが、下駄箱の裏から顔を出す。彼も自転車通学ではないらしいので、バス停までの道を自然と一緒に歩く流れになった。




「で、脱線したけどさ、日高先生がこんなあっさり入部認めるのってすごい珍しいんだよね」




ほんの数分前に目の前にあった日高先生の顔を思い出す。

廣瀬くんの言葉を聞いて『じゃあ入部届け書いてくれたら今ここで受理するよ』と返事をした先生に、今までの経験があった私は思わず“ウソでしょ!”と声を上げそうになった。

気が変わると嫌なので余計なことは言わなかったが とにかく信じられなくて、受理印が押された入部届けを写真に納めて(失礼なことしてる自覚はある)、廣瀬くんの背中を押して足速に職員室を出てきた次第である。逃げるが勝ちだ。




正門を出てバス停への坂道を下る。色々と勘繰った私の言葉に廣瀬くんは「、ふーん……」と、あまり実感のないような反応を見せた。ま、普通はそうだよね。




「………まあ俺、JOCで優勝してますからね」

「そうなんだぁ じぇーおーしーで優勝ねぇ。



………JOC?!」




一度聞き流しそうになった言葉を咀嚼した瞬間、私の意思と関係なく足が止まる。突然大きな声を出した私に「センパイ、リアクション芸人みたいっすね」と人懐っこい笑み。

いやキミちょっと待った。
爽やかな顔してなんて事言ってる?



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祐莉 - お久しぶりです! 更新いつまでも待ってます。 (2022年10月21日 20時) (レス) id: 141db64209 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - masayo_8さん» ゆっくり更新になりますが、是非お付き合いください😌💓水とお友達のびふぁ君たちを書きたかった…! (2022年10月8日 2時) (レス) id: 8cbda2bab5 (このIDを非表示/違反報告)
masayo_8(プロフ) - 新しい小説〜!これから、楽しみですぅ(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)水泳部。。。想像しただけで、よだれが。。。(笑) (2022年10月7日 8時) (レス) id: 9b3b932bb4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 祐莉さん» お久しぶりです。またまた私でなんだか申し訳ない(笑)ゆっくり更新していきますので、気長にお付き合いいただければ嬉しいです(^^) (2022年10月3日 4時) (レス) id: e5900b4b59 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - BESTY さん» はじめましてこんにちは!色々とお読みいただいているようでありがとうございます(^^)ゆっくり更新にはなりますが、楽しんでいただければ嬉しいです。 (2022年10月3日 4時) (レス) @page12 id: e5900b4b59 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年9月30日 22時

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