検索窓
今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:6,709 hit
小｜中｜大

＊Ability10 ページ10

.





俺とAちゃんは痛みを共有している

特にあの子に思い入れはないけど、その事実が何となく俺の目を彼女へと向けさせた




｢あだっ、｣




エレベーターから出ようとした所で丁度扉がしまったから腕をぶつけてしまった

何でやねん、俺まだ出とらんやろ、何で閉まるねんこのドア




｢大丈夫ですか？｣

｢あ、うん大丈夫.....、？｣




彼女は今、痛みを感じなかったのだろうか、そんな疑問が浮かんだ

首をかしげて下から覗いてくる顔はただ心配の色だけを見せていて、痛みを感じている様ではなさそう

もしかして、って試しに自分の手と手をバチン、と鳴らすように合わせてみれば、ジンジンと痛みがゆっくりと訪れて消える

目の前の彼女は音に驚いたように肩を揺らした




｢...痛くないの？｣

｢いや、痛くはないです....｣

｢なぁんだ、｣



痛みを共有している訳じゃなかった

俺が一方的に彼女の痛みを感じていたんだ

なんだ、そうだったんだ




｢スッキリしたって顔してますけど、モヤモヤしてます？｣

｢え？｣




なんとなく、そんな感じがして

そう言った彼女は軽く胸を抑えて首を傾げる

何だ？




｢私、坂田さんの気持ち、わかる気がします｣

｢.....ぇ｣




怖い、単純にそう思った

彼女からしたら、痛みを感じる俺を怖いって思ってるのかもしれないけど

気持ちがわかるなんて、ちょっと厄介じゃない？考えてることわかるってことよな？




｢...ごめんなさい｣




違う、そんな顔させたいわけと違うのに

そんな暗い顔しんと、出来れば笑って欲しい


バッと顔を上げた彼女と目が合えば、2人してへらっと笑う

どうやら気持ちが伝わったらしい




｢超能力って、別にあってもいいもんじゃないですね｣

｢まぁ、能力によっては、やんな｣

｢確かにそうですね、｣




どれ位距離が離れていたら、感じなくなるんだろう

この子だけ、なのか


色んな疑問があるけどそれはまた今度で

変なこと考えないようにせなあかんなって、今はただそれだけ





.

続く  (更新停止中) お気に入り登録で更新通知を受け取ろう

←＊Ability9



→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って！｜面白い！→ )

点数: 9.7/10 (27 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
58人がお気に入り
アイコン この作者の作品を全表示｜ お気に入り作者に追加｜アイコン 感想を見る
関連タグ：すとぷり , KnightA , irxs , 騎士A , utit , いれいす
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム： 感想：  ログイン

ふぁん(プロフ) - めちゃくちゃ好きです！！考える力がやばいですね？！←とにかく大好きです！！応援してます！！ (2018年7月4日 6時) (レス) id: f99b176aca (このIDを非表示/違反報告)
 おもちちゃん？(プロフ) - もくさんの作品って感じですごく好きです！！新作も面白くなる予感しかしません！！これからも頑張ってください！！ (2018年5月15日 23時) (レス) id: 3548c41063 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名：もく。 | 作成日時：2018年5月12日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。