彼らの思い＿episode35 ページ36
今日はPR最終日、3日目は予定通り私の不名誉な噂の撤回と、それによる相手を落としに行った。もちろん、私たちが負けるなんて思ってはいませんが、やられたらやり返す。グルッペン様に教えていただいた言葉ですもの。
ひとらん様を探しに3年のホームルームがある廊下を歩いていれば、グルッペン様に声をかけられる。
gr「調子はどうだ？」
「ぐ、グルッペン様…！調子は上々と言ったところでしょうか。」
gr「そうか、なら良かった。俺らの本番はまだ先だ。お前も、この革命をちゃんと目に焼き付けておけ。」
「革命…ですか。」
彼は愉悦そうに遠くを見つめていた。私とはどこか違うものを見ている、そんな気がしてしょうがなかった。彼の後ろではなく、隣で凛と咲いていたいのに。
gr「それはひとらんに渡すものだろう？俺が渡しておこう、休日が終われば相手の本陣もついには出てくる。まあ戦争に置いて休日などはないことを相手はどれだけ理解しているか。チーノ、あいつはどう出てくるかだな！」
「っ…！やはり気づいていたのですね。」
私は少し動揺し、彼の反応を伺う。もし彼がこちら側のスパイと気づかれていれば私たちの敗北。彼が本当にあちらに着いたと思っていれば私たちの完全なる勝利。
私は喉を鳴らし、彼の口元をじっと見れば彼は口を開きこう言った。
gr「A、相変わらず嘘は苦手か？」
「どういう、ことでしょうか？」
彼は私の顎を掴み、私の瞳に覗きをかける。
gr「華麗に裏切らせるのは、俺も好きだ。けど、俺が欲しているのは完璧な裏切りだ、それを忘れるな。
嘘は似合わないな、その瞳では。それに耳も赤い。」
「貴方には気づかれていましたか。流石ですわグルッペン様。あなたの想定より一歩先に行って、あなたの隣に相応しい人物と証明して見せますわ。」
gr「…楽しみにしているゾ。」
彼は私の手にあった封筒を奪うように取り去っていった。
なんだったのだろうか、チーノのことを言いたかったのだろうか、それとも私の嘘が下手だと言うことなのだろうか。
私の耳はあれですが、瞳がどうしたというのかしら？私の目は至って普通なはずなのに。それに、似合わないって…一体何？
考えれば考えるほど彼という存在も自分も分からなくなっていく。ただ前を行く彼の後ろ姿を見つめるしかできなかった。秋風が私の髪をばらばらに靡かせた。最後の1本が髪の毛の纏まりに加わろうとした時、はらりと抜けてその場に落として行った。
彼らの思い＿episode36→←嘘と出会い＿episode5
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 395人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
爆蜜柑(プロフ) - くれぴとさん» コメントありがとうございます！夢主ちゃんちゃんと可愛くかけているか不安だったので嬉しい限りです……天才と秀才の違いも意識して話に入れていたので、気づいていただき嬉しい限りです！ (8月23日 3時) (
レス) id: 485e908806 (このIDを非表示/違反報告)
くれぴと - ちょっとヤバイ夢主ちゃんが可愛い((ちょ、夢主ちゃんください(((((殴 この作品みてると学校でこいつ天才やん！っておもっとった人がもしかしたらたくさん努力してたのかなって思いますね… (7月28日 10時) (レス) @page38 id: e2b452ca9a (このIDを非表示/違反報告)
爆蜜柑(プロフ) - いちごおしちゃん☆さん» 閲覧いただきありがとうございます！好きだなんて……嬉しい限りです。これからもいい作品になるよう精進してまいりますので、よろしくお願いします！更新頑張ります！ (7月17日 16時) (レス) id: 485e908806 (このIDを非表示/違反報告)
いちごおしちゃん☆(プロフ) - めっっっっちゃ好きです！！！最高です！！もう、なんか語彙力ないんですけどめっっちゃ好みです！！もう次の更新が待ちどうしいです！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！！ (7月13日 21時) (レス) @page26 id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：爆蜜柑 | 作成日時：2023年6月2日 23時
