好きな人 ページ31
『Aちゃーん』
「…あ、ソヨンちゃん」
あれからというもの
大学内であたしを見つけると、必ずと言って良いほど駆け寄って来て
『今日はあの人たちに会わないの？』
と尋ねるのが
お決まりになっていた
「ん〜
あの2人も忙しいから、ね」
『そっかぁ。もっと話してみたいのに』
そんなに気に入ったのね…
たぶん、狙いはジョンインだと思うけど
「次はいつ会うかわかんないんだ。ごめんね」
『会うときは教えてね？絶対だよ？』
「う、うん…わかった」
適当に返事をして離れようとした
そのとき
「え…」
『うん？』
「あ、や、
ううん。何でもない」
窓から外を見たとき
ベンチに座る
見慣れた後ろ姿が目に入った
ソヨンちゃんに見られてはいけない
早く
家に帰らないと
「それじゃ、またねソヨンちゃん」
『うん。バイバイ』
慌てて駆け出して
ベンチで待つ彼の元へ
「ジョンイナ！」
「あ
Aヌナ」
あたしを見て嬉しそうに笑う
可愛いけど
今はそれどころじゃない
「天気予報で、この後雨が降るって」
「ちょっとおいで！」
「え？」
「いいから来て！」
腕を掴み
そのまま引っ張って行く
とりあえず大学を出よう
ここにいたら危険だ
「どうしたんですか？ヌナ」
「…ここまで来れば良いか」
「？」
大学から少し離れた細い道
呼吸を整えてジョンインと向かい合う
「急に走らせてごめんね」
「いえ、大丈夫ですけど…何があったんですか？」
「…
ソヨンちゃんって覚えてる？この前スーパーで会った」
「覚えてます。セフンが失礼なこと言っちゃった人ですよね」
「そうそう。
その子がね、2人に会いたいって…ずっと言ってて」
「俺たちに？どうしてですか」
「それは……まぁ、うん」
"たぶんジョンインのこと狙ってるから"とは言いにくいので
知らんぷりをしておこう
「とにかく、会わせるのは避けたいなって思って」
「それでダッシュしたんですね」
「そう」
「何事かと思いました」
「だってさ、あの子ほんとにしつこいのよ。
もしもジョンインがソヨンちゃんと付き合いたいって言うなら、仕方ないから紹介するけど」
「や、大丈夫です」
「あはは、即答。
確かにオススメは出来ないかな。顔は可愛いんだけどね」
「そうじゃなくて」
「ん？」
「俺
好きな人がいるので」
「……」
そう言った彼の目は
真っ直ぐ
あたしに向けられていた
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
