Family２

決意表明 ページ11

「ヌナ
今日は何時に帰って来ますか？」




「ヌナ
買い物行くんですか？俺も行きます」




「ヌナ
これ美味しいから一緒に食べましょう」




「ヌナ」

「おい、セフナ
いい加減にしろ」

「何がですか」


洗濯物を干している私を見つけたセフンが“ヌナ”と呼んで近づいて来たとき

丁度そこにいたジョンインがため息をつく


「お前最近ずっとヌナ ヌナってくっついて回ってるだろ」

「だから何ですか」

「え…
や、だから」

「羨ましいなら自分もそうすれば良いじゃないですか」

「なっ」

「あ〜 ストップ

セフナ
相手を怒らせるような言い方はダメ。ジョンインの方がお兄さんなんだから尚更」

「……」

「トゲトゲした攻撃的な話し方はやめること。いい？」

「…

はい。わかりました」

「何だよ。随分素直だな」

「Aヌナの言うことは聞くって決めたんです」

「…ふーん」

「ジョンインも、セフンはセフンなりに頑張ってるから認めてあげて？
最初は顔も見なくてあんなに無愛想だったんだから、それに比べるとすごく成長したでしょ？」

「まぁ…確かに」


セフンのことを嫌っているわけではなさそうだけど

どこか納得のいかないような表情



「今までは自分だけがヌナの特別だったのに、俺がヌナの周りをうろちょろし始めたから気に入らないんですよね？」

「……」

「もうセフンったら。気に入らないなんて、そんなこと」

「そうだよ」

「へ？」


眉間にシワを寄せたジョンインがセフンを見据える


「態度悪くて、俺たちに関心無くて、関わろうともしなかったくせに

ある日突然ヌナと…仲良くなって
なんかムカつくんだよ」



ジョンインがそんな風に思っていたなんて、全く気がつかなかった


弟が生まれるとお兄ちゃんやお姉ちゃんは不安定になるって聞いたことがあるけど

そういうこと…？




「確かに俺は無関心でした。
あなたやAヌナのことだけじゃなく、人のことなんてどうでも良かった。

でも
気持ちが変わったんです。


ヌナが俺のことを心配してくれたり、大切に思ってくれているのが伝わってきたから。
俺のことを守るって言ってくれたから」

「…

…ずっと守られてる気か」

「いえ。俺もヌナのことを守りたいと思っています」

「セフナ…」

「実際どうすれば良いのかはわかりませんけど、これから俺なりに考えてみます。


今はただ

大切な人と一緒に歩いて行きたいんです」

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