#ex_22 ページ22
「藤乃センパイ、ちょっといいですか。」
練習が終わって、皆がロッカーに向かう中
ベンチで一人、この人が残っているのを見つけた
金田一が向こうで呼ぶのを横目に、
俺は迷いを捨てて、意を決して、この人に声をかけた
かなり勇気が要ったんだけどね
よほど驚いたのか、彼女は畳んでいたタオルを落としかけつつ、
ちゃんと目を合わせて返事をよこした
「びっくりした…えっと、国見くん。」
藤乃先輩に話しかけるのは、伝言や物の配置を教える時くらいで
先輩たちと会話してる時も直接話したことはなかった
向こうもそれでか、名前が出てくるのが少し遅かったみたいだ
「国見でいいですよ、後輩ですし。それより、この後お時間ありますか？」
「この後って、着替えた後？明日は合宿だから自主練とかは手伝えないけど…」
明日から合宿だから、練習が早く終わる。
監督の配慮を無視して自主練しようとする奴はいないだろう。
慣れた手つきでタオルを畳み、座っているベンチの横に積んでいく藤乃先輩
畳み方を見て、俺は少し確信した
「いえ、ちょっと藤乃先輩に相談したい事があるだけで、帰り付き合ってもらうだけでいいんですけど。」
「…でも、私なんかより、岩泉くんとか付き合いの長い3年生がいいんじゃない？言いにくいなら私から言っておこうか？」
彼女の言う事はまあ一般的には正しい
しかし、俺は彼女に聞きたいことがあるから
「いえ、藤乃先輩にお願いしたいから、わざわざ話しかけたんですけど。」
「あ、そっか。」
確かにそうだよね…と笑う彼女は、いつも変なところで抜けてたあの人にそっくりで
両手にタオルが入ったカバンを抱えながら立ち上がって
「じゃあ着替え終わったら、駐輪場で待っててもらえる？私少し遅くなると思うから。」
「わかりました。」
急がないとね、と言いながらバッグを運ぶ藤乃先輩を手伝ってから俺はロッカー室に向かう
その間俺の脳裏には、数日前の出来事が浮かんでいた
・
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俺は、この人に聞かなきゃいけないことがある
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Alice(プロフ) - しらたまうどんさん» ありがとうございます、そう言っていただけでとっても嬉しいです。本当に励みになります。しらたまうどんさんも、このようなご時世ですが、体調に気をつけて過ごしてくださいね…！ (2020年8月1日 1時) (
レス) id: 31d8a0a971 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまうどん - この作品ほんっっとに好きです！！続き楽しみにしてます…！お身体に気をつけて無理せず更新がんばってくださいね！！ (2020年7月30日 17時) (レス) id: a55b708d93 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - 神風さん» ありがとうございます！そう言ってくださる読者の方がいらっしゃるだけで本当に嬉しいです。今後の展開、予想が当たったらぜひまたコメントください(^^)程々のペースで更新頑張っていきます、本当にありがとうございます…！ (2020年7月28日 21時) (レス) id: 31d8a0a971 (このIDを非表示/違反報告)
神風(プロフ) - 好きです！！！(唐突)本当にこの小説好きで、続きが楽しみです。だんだんと色々わかってきて、私もこうなんじゃないかな…と予想しながら読んでます。これからも無理せず頑張ってください！ (2020年7月28日 0時) (レス) id: 9e4a60ca3b (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - まみさん» ひえ〜ありがとうございます（涙）学業頑張りながら年内完結目指して頑張ろうと思います、楽しみにお待ちいただけて嬉しいです、頑張ってまいります。 (2018年12月16日 2時) (レス) id: 1cc077922a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Alice | 作成日時：2018年11月26日 3時
