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兄と焦凍くん 2 ページ24
私は兄だとわかった途端、
お兄ちゃんの姿に目が離せなかった。
私は棒立ちのまま見つめていた。
それを不思議に思ったのか、
焦凍くんも目線の先を見た。
「あれは死柄木……！？」
後ろから焦凍くんの驚く声が聞こえる。
でも目の前の事に集中していて、
返事をする余裕はない。
『何、してるの？お兄ちゃん』
「！」
驚いたようにバッと顔を私に向け、
目を見開いた。
いっくんの首を掴んでいた手は離されていた。
「ダメだA！ヤツに近づくな！」
「戻ってA！！！」
私を止めるいっくんの声と、
私を守るように手を引く焦凍くん。
「…A……！」
お兄ちゃんはパァァァっと効果音がつきそうなくらい、顔が明るくなった。
元気に私の元に駆け寄ると、
焦凍くんから私を引き剥がした。
「会いたかったぁぁあ！A！！！」
ガバッと勢いよく抱きしめてきた。
「「え"？」」
しばらくの沈黙の後、いっくんと焦凍くんの
なんとも言えない声が響いた。
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作者名：さくらもち | 作成日時：2018年9月4日 20時
