気になるあの子は蕎麦屋の子 3【轟焦凍】 (ページ11)

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帰り道 2 ページ11

この沈黙を破ったのは焦凍くんだった。

「A」

『うん？』

「普通科の奴の告白の返事、どうした？」

普通科の奴の告白って……人使のこと？

『人使の告白は、断ったよ』

「……そうか」

再び訪れる沈黙。
え、なんかここまで来ると気まづいなぁ……

「本当は1位になって言うつもりだったんだが…」

耳の下あたりを触りながら私の目の前に立った。

「回りくどい言い方は好きじゃない。だから単刀直入に言う。」

『？なに？』

「俺、Aが好きだ」

『……！！！』

ドクンッと心臓が高く鳴った。

「気づいたら好きになってた。

守りたいって思ってた。

……すげぇ、大切な人になってた。」

その一言一言が私の体に染み込んでくる。

目に涙が浮かぶ。
そしてゆっくり頬を流れていく。

「……嫌だったか？」

焦凍くんが優しく私の涙を拭う。
その手が私の頬を覆う。

『違う、違うの……嬉しくて……』

あぁ、私も言わなくちゃ。

ずっと貯めていた言葉を、今。

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『私も、焦凍くんが好きです』