聖母のような微笑み(コハク) ページ30
「あ゛ーそうだよ。
ったく、Aのせいで俺が恥ずかしい奴みてえになってやがんじゃねえか、どうしてくれんだよ」
"ぶちょう"改め千空は、呆れたように口を尖らせた。部長という呼称は他人にはあまり知られたくなかったのだろうか?
しかしそれは、責めたような口調ではなかった。
ふふ、と当の本人は優しく笑う。
「私はいいと思うけどなぁ。部長という称号か何かに誇りを持ってね」
「あ゛ー、わーったよ」千空はAの聖母のような微笑みから目を反らした。その動作がぎこちない。
「知ってる。それは分かってない時の言葉だね」
「あ?違うわ。テメーの言うことが分からなかった時なんてねえぞ」
(…………ほう、これは)
二人のやり取りを聞きながら、何だかにやにやしてしまった。
なかなかに似合っているではないかと。
「そ、それで……。あの長髪男と闘うんだろう?」私は話を部長のことから戻した。
「協力するぞ。私もおめおめ引き下がるわけにはいかないのでな」
「ああ、そのために、科学の国を作るんだよ。とにかくまずマンパワーがいる」切り替えが速く、真剣になった千空が目線を上げた。
科学の国を作る、か。
「つまり、仲間が欲しいのだな?
ハ!ならば私の村に来るか!」
「仲間……。コハクのところにも、人がいるんだね?」
Aは目を丸くする。私も最初、村の外に人がいるのか、と衝撃を受けたものだ。
後でこの二人が何者なのか訊いてみるか。
そう考えながら、私は二人に、はっきり届くような大きな声で言った。
「ああ。仲間にすれば頼もしい者がたくさんいるぞ!明日案内しよう!」
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長庚 - ぽぽぽさん» お言葉物凄く支えになります、更新頑張らせていただきます! (10月6日 16時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽ(プロフ) - うおおおおおお!更新頻度高くてすごい助かります!!普通に話作るのうますぎて吐きそう!!頑張れええ!! (10月6日 0時) (レス) @page39 id: 84325108d2 (このIDを非表示/違反報告)
長庚 - ありがとうございますー!実は風邪ひいてしまってですね……体調には気をつけます!(*`・ω・)ゞ (10月2日 19時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽ(プロフ) - んふふふふふふ。何これ面白い…可愛い…。体調に気をつけて更新頑張ってください! (10月2日 17時) (レス) @page33 id: 84325108d2 (このIDを非表示/違反報告)
長庚 - マジモンの名無しさん» ありがとうございます!これからも作品の腕を上げて参ります! (9月28日 21時) (レス) @page29 id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:長庚 | 作成日時:2023年9月12日 22時