きっかけ2(過去)(No side) ページ3
「これ虫眼鏡っつうんだよ。これの光を小さくすっと紙が燃えんだ」
少年は虫眼鏡を持つ手をくるくるして、太陽の光が細く通るようにする。
暫くすると、シュウウウという音と共に小さな煙が昇り、黒く塗っていた紙にはぽっかりと穴が空いていた。
「………!!」
それを掲げ、少年は自信満々に答えようとした。
「どうだ……!!これが……」
「す、すごいすごい！何であなが!?何したの!?」
「うえっ!?」
少女は、少年の持っている虫眼鏡と紙に押し迫り、キラキラとした目で見つめた。
「すごいね！こんなことが出来るんだ」
「!!……あぁ。まだこんなガキみてぇな科学しか出来ねえがな、科学は他にもたくさんあんだよ!もっとやべぇ事が起きるかもしれねぇ！」
かがく？これ"科学"っていうんだ。
紙がもえちゃうなんて………科学ってすごいなあ。
なんだか、もっと知りたい。
そう思った少女は、虫眼鏡をカバンにしまっている少年に訊いた。
「ねえ！明日もここにいる？来てもいい!?」
少年は一瞬動きを止め、少女を見た。
それは笑っているようにも見えた。
「……好きにしろ。多分明日も実験やってる」
それを聞いた少女の目は、太陽のように輝いた。
「ありがとう！わたし、"なるみ"って言うんだ！」
「俺は……千空だ」
今日は楽しい日になったと、少女は嬉しい気持ちでいっぱいだった。
まだ日が傾くには早い時間、少女はスキップをしながら家に帰った。
「おかあさんとおとうさんに、科学のこと話そ！あとおやつも食べたい！」
しかしその日は夜遅くまで、家に入れて貰えなかった。
夜その少女の家からは、少女の泣き声と、女の怒鳴る声が聞こえたという。
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長庚 - ぽぽぽさん» お言葉物凄く支えになります、更新頑張らせていただきます！ (10月6日 16時) (
レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽ(プロフ) - うおおおおおお！更新頻度高くてすごい助かります！！普通に話作るのうますぎて吐きそう！！頑張れええ！！ (10月6日 0時) (レス) @page39 id: 84325108d2 (このIDを非表示/違反報告)
長庚 - ありがとうございますー！実は風邪ひいてしまってですね……体調には気をつけます！(*｀･ω･)ゞ (10月2日 19時) (レス) id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぽぽ(プロフ) - んふふふふふふ。何これ面白い…可愛い…。体調に気をつけて更新頑張ってください！ (10月2日 17時) (レス) @page33 id: 84325108d2 (このIDを非表示/違反報告)
長庚 - マジモンの名無しさん» ありがとうございます！これからも作品の腕を上げて参ります！ (9月28日 21時) (レス) @page29 id: 02c9f82314 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長庚 | 作成日時：2023年9月12日 22時
