検索窓
今日:29 hit、昨日:46 hit、合計:65,097 hit

部長の親友の再会 ページ27

私はその時、野草やキノコ、(ついでに)海水を採りに行っていた。

道中トリカブトを発見した私は、気持ちが高揚するあまりそれをひたすらに観察してしまっていた。

もちろん食べはしない。

別に私はファンタジーのようになんの毒でも強いとか、そんな能力はない。

死ぬ毒くらいわかるし、別に毒物を食べるのが好きな訳じゃない。ただ、これを食べたらどうなるのかを試したい、という気持ちは学ぶ者の原動力になる。それだけだ。

たぶん。

それはさておき、トリカブトを泣く泣く手放してツリーハウスに戻ってきたのだが。

「部長ーー。戻ったよー」

上に声をかけると、大きな声で私に返してくれた者がいた。

「も、もしかしてAか━━━━━!!?」

「はっ!?えっ、誰っ!?」

あんまり急で、あんまり大きな声だったので心臓が飛び出るかと思った。

上から出てきたのは、部長の貧弱な身体と大違いのがたいの人だった。

「うおおおおお!!本当だ!Aも起きてるぞー!!?」

「うっせえデカブツ!!声を抑えろ!鼓膜がちぎれんだろうが!!」

隣で部長が両手で耳を覆っている。

デカブツ━━━?

「その大きな声は…もしかして大樹?…久しぶりだね…!!」

「ああ!!って

………ん?

うおっ!?そういえばA、目が見えてるじゃないかー!!?」

今気づいたのか、というところも大樹らしい。

「うん。なんでだろうね……でも大樹の姿が見れて、ほんと嬉しいよ」

「もちろん俺もだ!千空と一緒に、よく頑張ってきたじゃないか!!」

「だから声を抑えろ!ここは動物園じゃねえ!!」

それより隣の部長が限界そうだ。

それにしても本当に、大樹はずっと起きていたんだな。

それを部長もちゃんとわかっていた。

「……二人の絆だね」

「?何か言ったか?」

「いや、何も?」




……こうして、大樹が仲間になった!

再会→←進むしかない



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (31 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
78人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:長庚 | 作成日時:2023年8月29日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。