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「まぁでも、私的には西山さんはありがたい存在なんですよね」
「はぁ」
「健康で文化的な最低限度の生活を営むための……あれ私、餌付けされてるんですかね？」
そう言う彼女に呆れながら、「危機感の欠如です」とまた呟いた。
大分素を曝け出している彼女にため息をつきながら、ここまで仲良くなれたことを意外に思う。特に、彼女が僕の仕事関連の話を仕事が忙しすぎてまっったく知らないこと、そして興味のきの字も持たないことが功を成した。
「なんかもう吹っ切れちゃって。だってベランダの愚痴聞かれてたんですもん。今更装っても無駄ですよ無駄」
「開き直ってますね」
「勿論です。あっ、西山さんの負担になるなら本当にすぐに言ってくださいね」
平然とした顔で恐ろしいほどに開き直った一宮さんに苦笑いをしながら、「一人分も二人分も変わりませんよ」と言った。
もともとそんなに自炊をする方ではなかったのに。たまに気が向いた時に作ってみるなんてのが、いつのまにか一宮さんにいろいろ食べさせてやろうと試行錯誤した結果、自炊レベルがとことん上がっている。
今では "適量" がわかるし、"小さじ" "大さじ" も図らずともちょちょいのちょいである。
自分の作ったものを、幸せそうな顔をしてたらふく食べてもらうと言うのは思ったよりずっと気分がいい。
「西山さん私より生活能力ありますね」
「自炊 "できる" と "してる" は違いますからね」
「うわかっこよ、私もそれ言いたいです」
「まずはまな板を買ってから言いましょうか」
彼女はまな板はおろか、フライパン包丁なんてものも持っていないという。なんでも「自炊する時間がないです」とのことで、久々に食べた僕の手料理に胃袋をがっちり掴まれた彼女は、最初こそ警戒心を持っていたように感じたが、今では懐ききっていた。
良いのか悪いのか、といった具合だ。
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まほろ(プロフ) - morさん» 気付くのが遅くなってしまいすみません…。沢山褒めていただいて、私もモチベーションが上がりました（笑）これからもどんどん西山さんと一宮さんが仲良くなっていくので、是非完結までお付き合いください！ (2021年12月21日 7時) (
レス) id: 0871b431d8 (このIDを非表示/違反報告)
mor(プロフ) - 文章を書くのが上手すぎます…！！あとラジオの相槌の感じ（あの、とかを入れるタイミングとか）が絶妙すぎてめちゃくちゃ感情移入できます！！こんなに面白い小説久しぶりに出会いました、これからも応援しております！！ (2021年12月18日 1時) (レス) @page21 id: 06bc4acfa5 (このIDを非表示/違反報告)
まほろ(プロフ) - きゃらめるかも。さん» 素敵なコメントありがとうございます〜！これから長い長い物語になりますが、ぜひお付き合いくださいませ！ (2021年12月15日 7時) (レス) @page9 id: 0871b431d8 (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめるかも。 - めちゃめちゃ面白いです！！ゴキブリの話とか！笑、その発想はなかったのでビックリしました！これからも、お体に気をつけて頑張って下さい！😆 (2021年12月14日 14時) (レス) @page4 id: 242d71ebf1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まほろ | 作成日時：2021年12月14日 7時
