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接近(肆) ページ28

「そんなことどうでもいいんだけどさ」



彼女が言い訳してるのもお構いなしに時透はそんなことを言った。




「全然人の話聞かない!!
ーーーーまぁいいや、なに?時透くん」


Aは言い訳を諦めとりあえず時透の話を聞くことにした。






「なんで俺のこと時透くんって呼ぶの?」


「なんでって………最初呼んでた名残り?
うーーーん。なんでだろう、特に理由ないよ」







「じゃあ無一郎って呼んで」








彼からの意外なお願いにAは目をぱちぱちと瞬き。


特に難しくもない彼からの申し出をAはすぐに了承した。




「無一郎がいいならそう呼ぶね!」


「うん。」



時透はほんの少しだけ嬉しそうな表情を見せた。





彼の表情を見たAは一言。


「なんか嬉しそうだね、」


「うん。嬉しかった。」


「ふふっ。今日は素直で可愛いね、無一郎。」




時透からのまたまた予想外な反応に口元を押さえて笑みをこぼす彼女。







「…なんか馬鹿にしてない?」


「してないしてない!あ!ちょっと!はなつまむなっ!!」




可愛いと笑われたことが悔しかったのか時透はAの鼻をキュっとつまんだ。





彼からの仕返しにまた笑う彼女。


であったが、横から向けられていた視線を思い出し、上がっていた口角を元に戻した。






「あーえっと、義勇さんっあのー、さっきのは」


「お前な…ちょっと来い。」




Aの横にいた義勇はしびれを切らしたように彼女の腕をひき、廊下をスタスタと歩いた。









あっという間に時透の姿も見えなくなり、義勇が足を止めた。



さすがに誰がいるかも分からない部屋には入れず、先ほどとは別の廊下に2人はいた。






腕をひかれ、引きずられるように後ろ向きで歩かされていた彼女は義勇が腕を離したのでやっと進行方向を向けるようになった。


「ーーーーー義勇さん…怒ってます…?」



Aは上目遣いで彼の様子を伺いながら聞いた。






「……別に。
ただお前が相変わらず無防備な天然人たらしだから呆れている。」


「人たらし??普通のことしかしてないですよ?」





義勇は、はぁとため息をついてから


「お前にとっては男に服をおさえて腹を見せることは普通なのか。」


「おっ男って!…あ、男か。」




彼女は時透を今この瞬間男だと認識したようだ。


そんな彼女を見てまた義勇はため息。

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設定タグ:鬼滅の刃 , 逆ハー , 冨岡義勇   
作品ジャンル:アニメ
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お茶犬(プロフ) - るんるさん» はじめまして。全然気づいていませんでした、教えて頂きありがとうございます!修正しました!褒めて頂けてとても嬉しいです!!頑張ります!またお時間ある時にでもお話読みにきてください(*´-`) (2020年11月4日 19時) (レス) id: 72156f6cb2 (このIDを非表示/違反報告)
るんる(プロフ) - すみません。炭治郎の字が違います,,,お話めちゃめちゃ面白いです!頑張ってください! (2020年11月3日 23時) (レス) id: 89ac41ad4e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:お茶犬 | 作成日時:2020年10月22日 23時

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