アニメフェス 3 ページ30
エレナの肩に静かに手を置く。
「わっ…」
「宮田くん…」
「さっき、セル画のところで見かけたんだ…海人と来てるんだね」
「う、うん…誘われて」
「ひと足、出遅れたなぁ」
今の宮田のひと言で、宮田をじっと見る。
ジュースをのせたトレイを持って戻ってくる高橋を見つけた宮田は、
「じゃ、またどっかで会ったらね」
その場を去る。
「ポテトも買っちゃった、お待たせ」
「それ何?」
ストローからチューと吸う高橋の飲んでいるものを聞く。
「ペプシ。僕、ペプシ派なんだ」
北山とは真逆の高橋に翻弄される予感がする。
「エレナちゃん…って呼んじゃってるけど…生意気だとか思っちゃってます?」
「ないよ。別にいいよ」
「よかった。今さら聞くなって?!」
アハハと笑う。
「僕なりの理由があるんだ」
ポテトを1本、2口で食べる。
「エレナちゃんのバースデーって3月24日で
早生まれでしょ。僕は4月3日だから、10日後には同じ歳なんだよね。エレナちゃんがお姉さんになるの、1年のうち10日間だけなの。
学年は先輩だけど、ほとんど同い歳」
一気に話すと、ストローとフタをはずし、ペプシをグビッと飲む。
高橋の熱弁が可愛くてわらってしまう。
「ウフフ、よく分かったよ」
「そろそろ、行かないと、トークショーが始まっちゃう」
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作者名:ふなパスタ | 作成日時:2020年4月12日 18時