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カリム「ところでお前たちは何を話してたんだ?楽しそうな声が外まで聞こえてたぞ!」
エペル「あっ、そうだった」
グリム「てした?の話をしてたんだゾ」
ジャク「今、五人まで出てきるんすけど」
デュス「先輩方はわかりますか?」
出てきた五人の手下の名前を教えると、ジャミルはあからさまに呆れた顔をする。
ジャミ「まだ半分じゃないか。それに名前だってジャック・ハートとマルフィ以外はっきり分かっていない」
カリム「俺、砂漠の魔術師の手下なら分かるぞ!よく喋る女性で魔術師とは正反対の性格だったらしい!確か名前は……ファージャ!」
ジャミ「お前はそれしか知らないじゃないか」
カリム「ああ。でもジャミルはよく知ってるよな!小さい時からこの話大好きだろ!」
エース「ジャミル先輩にも子供っぽいところってあるんだ〜」
それからは怒涛の知識をジャミルにより披露された。
死者の国の王の手下、ハーデス。偉大な裁判官の手下、ヴェール。大海賊の船長の手下、ホック。
ジャミ「で最後に海の魔女の手下、エイトフットの__」
ジャミルのその言葉が談話室から聞こえた直後、勢いよくオンボロ寮の玄関の扉が開かれた。
エース「うぇっ?!」
ユウ「何だ!?」
グリム「壊れるからやめるんだゾ!!」
アズ「エイトフットのジョーといえば、海の魔女の手下ではないですか!!」
玄関で声を張り上げるのはオクタヴィネルの寮長だった。
ジャミ「ア、アズール…?!」
カリム「どうしたんだ、アズール?凄い勢いだな!」
アズ「あ、すみません。僕の憧れの方の名前が聞こえたもので」
つい、とお得意の爽やかな営業スマイルを見せる。が、皆その笑顔に不快感しか感じない。
アズ「で!何の話をしていたんです?彼の話をしているのであればあの話ですか?」
今度は、にやにやとした笑顔で皆の顔を覗き込んでくる。ジャミルは観念した様に頭を縦に振った。
アズ「やはりそうでしたか!」
エース「ユウが手下の人たちについて知りたいって言うから皆で説明してたんすよ」
ユウ「あはは…」
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作者名:いす | 作成日時:2022年2月7日 18時