ブラコン吹奏楽部で何が悪い！2

＊ ページ35

「タイムは？」
「…えっと、4分50秒」
「アンコン意識ならちょうどいいな」

アンコンでは一曲5分まで、という決まり。

4:50と紙の端に書いて拍手する先輩たちに、9人が頭を下げます。


「なかなか完成度高かったよ？」
「俺だけを置いてみんなでクラ吹いてたんで…」
「「「「「「「「(引きずってる…)」」」」」」」」

「まぁリードミスは慣れないうちは仕方ないしね。慣れだよ慣れ」
「まだ合うリードを見つけられない部員もいて」
「こんだけ短期間でこんなに楽器吹いてちゃ混乱するだろ。薮も無理させすぎんなよ」
「はいっ！」
「とりあえず俺らの意見は殴り書きだけど書いといた。よかったら参考にして」
「ありがとうございます！」

部長に続いて頭を下げる部員たち。

時計を見た二宮先輩が「あ」と声を上げます。


「もうこんな時間だ。あんまり居座っても邪魔だし、そろそろ帰りますよ」
「だな。頑張れよ！」
「じゃあな〜」
「熱中症には気を付けろよ！」
「あ、職員室の冷凍庫にアイス預けて来たから食いな〜」
「「「「「ありがとうございます！」」」」」

口々に喋りながら音楽室を去る先輩たち。


5人を見送ったあと、ぐるる…と誰かのお腹が鳴ります。

「だれ？笑」
「けいと…」
「お前か笑」
「お腹の音もかわいいとかずるいぞ」
「いよいよ本格的に気持ち悪いぞ」

「でも考えろ、大貴。涼介のお腹が鳴ったら？」
「かわいい」
「即答かよ気持ち悪いな爆ぜろよ！」
「涼介顔真っ赤だよ」
「裕翔そんなこと言わなくていいから！」

またわちゃわちゃと騒ぎ出す部員たち。

楽器を置いた光くんがパンパンと手を鳴らします。


「とりあえず飯の続き食おうぜ。飯食ってアイス食って…2時から練習再開！」
「「「「「「「「はい！」」」」」」」」

休憩時間は30分弱。

しばらく口を休めて休憩です。

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す