ブラコン吹奏楽部で何が悪い！2

＊ ページ21

体育祭でのブロックわけはくじ引きで決定するここの高校。

雄也くん大貴くんが所属する3-3と涼介くんが所属する2-1は青ブロック、宏太くん慧くん光くんが所属する3-5は赤ブロック、裕翔くんが所属する2-2と圭人くん侑李くんが所属する1-4は黄ブロック、となっています。


「おはよー…大貴くん早いね？」
「おうよっ！」
「おはようございます、こいつ体育祭の時だけ早く起きるんですよ？」
「だって楽しいじゃん！」
「ははっ笑」

こちら青ブロック。

昨日のうちに準備してあるグラウンドの3-3の席に雄也くんが向かうと、朝から元気な有岡兄弟が早くも準備済みです。
同じブロックの涼介くん、3年生の席に遊びに来ていたようです。


「雄也も楽器だしといた方が良いぞ？生徒会がブルーシート出してくれてる」
「え、うそ？どこ？」
「校舎の下。吹く前に焦りたくねぇだろ？」
「ありがと、楽器だしてくるわ。」

いつもふざけていても実は真面目な大貴くん。

弟にハチマキを結ってあげながら雄也くんに指示を出します。


「いてて…力つえーよ馬鹿野郎」
「こんくらい強くしとかないと取れるぞ？」
「馬鹿力…大貴日焼け止め塗ってー…」
「はいはい」
「…ここもなかなかのブラコンだよな」



開会式後の赤ブロック。

障害物競走で入場してくる宏太くんを慧くんと光くんが応援します。
出席番号順になっている応援席。

伊野尾、な慧くんはちゃっかり宏太くんの席に座って八乙女、の隣をとっているようです。


「…あいつ、練習まともにやってなかったけど大丈夫か」
「しかも雄也と被ってるんでしょ？」
「うわ双子対決」
「宏太も雄也もダメだろ、勝つのは黄ブロック！」
「応援してやれよ笑」
応援しているのかバカにしているのか…？な2人。
走ってきた2人に向かって大声で叫びます。

「「頑張れ宏太ー！」」

「…互角だな」
「おっせぇ」
「…まぁ侑李の為になるなら黄ブロックに勝ってもらっていい」
「あーそうだ裕翔も黄色じゃん？」
「…よし黄色応援しようぜ」
「おう」

自分の勝利より弟の喜ぶ姿が見たいブラコンお兄ちゃんな2人でした。

＊→←吹奏楽部と体育祭 その２

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す