ブラコン吹奏楽部で何が悪い！

吹奏楽部とテスト ページ19

(勉強苦手組にとっては)地獄のような勉強会も何度か行われ、ついに今日はテスト返却の日。

放課後、HRが早く終わった部長、副部長、バンドリーダーが音楽室で他の部員を待ちます。


「大貴大丈夫かなー」
「3-3不安すぎる…」

部活停止にはしたくない！と拝む3人。

ダダダッ…と勢いのある足音に顔を上げました。


「先輩っ！有岡涼介、赤点回避いたしました！」
「「「おー！」」」

高らかに声を上げた涼介くんにお疲れ、と頭を撫でる先輩たち。

4人でキャーキャーはしゃいでいると、また足音がします。


「ただいま！僕も当然赤点回避！」
「流石侑李…！」

「見て見てお兄ちゃん、物理満点とれた！」
「偉いっ！偉いよ裕翔、苦手克服だな！」
「へへっ…笑」

「みて、お兄ちゃん！国語も点とれた！」
「お、余裕じゃないか！流石！できる子！」
「えへへ…」

自慢気な弟たちを思い思いに褒めるお兄ちゃんたち。

当然というべきか、この3人も赤点回避です。


「お兄ちゃん、数学どうだった？」
「点とれたよぉ！」
「良かったぁ…。約束したからさ、朝ごはん作ってあげるよ。」
「っしゃぁぁ！」

「お兄ちゃんは、余裕だよね？」
「ふふ笑 この調子なら明治も夢じゃないかなぁ…」
「さっすがお兄ちゃん…！」

「宏太お兄ちゃんは？」
「俺もこのままいけば…多分大丈夫」
「さすがだなぁ…」

それぞれ兄弟固まって仲良く話す6人。

片割れがいない涼介くんがボーッと音楽室の外を見つめ…2人の姿を発見しました。


「…あ、問題児が帰ってきましたよ」
「「「「「「おっ？」」」」」」

後輩にも問題児呼ばわりな雄也くんと大貴くん。

みんなの心配のタネが2人仲良く音楽室に顔を出しました。

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す