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〜マサイside〜
「俺の傍に居てください。」
貴「…はいっ…」
少し震えた声の、彼女の返事。
それは、どんな歓声よりも、響く黄色い声よりも、今までで一番大きかった拍手よりも、何よりも嬉しいものだった。
Aちゃんには、この言葉の本当の意味が伝わっただろうか。
ｼﾙｸ「はい、ということで！全てのペアが終わりました！優勝は…」
ﾝﾀﾞﾎ「もう言わなくても分かるでしょ！」
ｼﾙｸ「……マサイ、Aちゃんペアです！！」
ﾍﾟｹ「俺ちょっと感動しちゃったんだけど、すごかったよね！！」
ｻﾞｶｵ「マサイやっぱイケメンだわ〜w」
ﾓﾄｷ「いや、頑張ったよ二人共。」
「ね！俺ら頑張ったよね！」
ﾀﾞｰﾏ「自分で言う？wそれw」
ｼﾙｸ「じゃ、二人にもう一度拍手っ！！」
この会話も、拍手も、Aちゃんには入ってきていないのかもしれない。
今はコイツらと一緒になって笑ってるけど、俺だって内心は結構すごいことになってる。
すごく嬉しくて、寂しさも、はっきりしていなかった嫌な感情も、全部吹っ飛んだ。
高鳴る気持ちと心臓は、まだ落ち着かない。
今すぐにでも彼女に触れたい。
その気持ちだけは行動に移すことなく、何とか抑えることができた。
今日のイベントが終わるまで、それまで我慢していよう。
貴「……マサイさん…」
「うん。」
最後の出番が終わった、ステージの裏の隅で二人。
周りはまだ騒がしくて、色々な声が飛び交う。
貴「…好きです……大好きです…ッ」
顔を真っ赤にして、目には涙を溜めて、感情が溢れ出た笑顔でそう言った。
珍しく落ち着きのない、感情的な彼女の言葉は、今目の前にいる俺にしか聴こえない。
だからなのか、その想いが直接心に伝わってくる。
涙を拭う彼女に、「俺も。」って言って、頭に優しく手を乗せた。
彼女は、俺を見上げて笑う。
俺も赤みを帯びた笑顔を返す。
…これが、“幸せ”ってやつなのか。
「ありがとう。」
そう言った俺は、ふっと緊張が解け、我慢していたことを忘れる。
無意識のうちに、彼女を温かく包み込むようにして、抱きしめていた。
その数秒間、周りには誰もいなかったと気付いたのは、体が離れた後だった。
貴「…後で、二人で話したいです。」
恥ずかしさが滲む、優しい表情でそう言った彼女に、俺は「二人っきりで、ね。」と笑った。
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マサイ愛 - とっても面白かったです！ (2020年1月31日 15時) (
レス) id: ab2e31f108 (このIDを非表示/違反報告)
もちきなこ - まりささん» ありがとうございます！ (2018年10月24日 17時) (レス) id: 0ae4718a03 (このIDを非表示/違反報告)
まりさ - 完結おめでとうございます。面白かったです！続きも読ませていただきます。本当にお疲れ様でした！ (2018年10月24日 7時) (レス) id: aed1f7157f (このIDを非表示/違反報告)
もちきなこ - 皆様ありがとうございます！ (2018年10月21日 16時) (レス) id: 0ae4718a03 (このIDを非表示/違反報告)
みーちゃい(プロフ) - 書いてほしいです！このお話、rとても楽しく見させていただきました。続きがみたいです！ (2018年10月21日 15時) (レス) id: db31bc5097 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちきなこ | 作成日時：2018年9月26日 18時
