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scene26［白く染まる花にひとり］
ﾂｷﾊ「じゃあ、何も残ってないんですね。証拠も、あの子たちも」
ｼｵﾝ「本当に申し訳ない。あんなに伝えてくれたのに、なんの力にもなれなくて」
ﾂｷﾊ「そうですか、...........ロイロさん、僕に大人は汚いって言いましたよね」
ロイ「言った」
ﾂｷﾊ「皆さんも、汚い大人ですか」
「..........」
誰も答えることが出来ない
しばらく経ったあと、アマイロはツキハの元に向かい、目線まで屈み、真っ直ぐ見つめて答えた
ｱﾏ「俺らも、汚い大人だよ。ツキハみたいに真っ白じゃない。俺らも今まで、たくさんのことを経験してきて、姑息な手段を学んできた。嫌な事も聞いたし、嫌な事も見てきた。俺とシンクは、話した通り人間を燃やしたし、他のメンバーも人を手にかけてる。決して俺らは真っ白な綺麗さは持ち合わせてない」
ｼｵﾝ「確かに、俺らも色んなことやってきたし、ツキハが居た施設の職員も何人か手にかけてるし。」
ｷﾊﾀﾞ「綺麗とは言えないかな」
ﾅﾃﾞ「俺は全く綺麗じゃない」
ﾂｷﾊ「シンクさんは、自分の事を汚い大人だと思いますか。誰かを救うために、人を手にかけた自分を」
ｼﾝｸ「どんな汚さかは分からないけど、人をあやめる事を汚いと捉えるのならば、俺らは汚い大人だね。
けど、誰かを救うために何かを犠牲にしなければならないことを言い訳にしていいのなら、おれらは汚い大人の中でも、綺麗に近いのかもしれない」
ﾂｷﾊ「やっと真実が聞けました。アマイロさんやシオンさん、キハダさんも、嘘をついてましたよね、僕にじゃなくて、自分に。皆さんは自分を汚い大人だと言いながら、心の中では綺麗でありたいと思ってる。なのに、自分は汚い大人だと言い聞かせて、ずっと自分に嘘をついてる。
僕の目には、皆さんが真っ白に映っているのに。」
ﾓｴｷﾞ「ツキハにはお見通しか笑。」
ﾂｷﾊ「はい。もう1つ隠し事をしていることも、何となく気づいてます」
ﾓｴｷﾞ「そっか........。じゃあ、単刀直入に聞くね。ツキハは、今すぐ旅立つか、生贄として駒になるか、どちらを選びたい？」
ｱﾝｽﾞ「残酷すぎるて」
ﾛｲ「仕方ない、それが運命だから」
ﾓｴｷﾞ「こんな残酷な選択本当は突きつけたくないんだけど、俺らなりに考えた結果だから、許して欲しい」
ﾂｷﾊ「僕は.......」
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