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ﾓｴｷﾞ「アマとシンクが言ってた子、
能力者だった」
ﾅﾃﾞ「じゃあ、実験、成功してたんだ」
シンクは腕を組んで溜息をつく
アマイロも同じように、腕を組んで俯いている
ｱﾏ「はぁ、やっぱり、能力者になってたんだ」
ｱﾝｽﾞ「その子は生きてるんよね？」
ﾓｴｷﾞ「生きていると思う。けど、最近の情報が少なくて、断定はできない」
ｼｵﾝ「とりあえず今ある情報全部貰っていい？」
ﾓｴｷﾞ「うん、1から話すね、まずはこの施設について
この施設は、元は闇市に使われていた施設だった
主に子ども達を売り捌いて経営してたみたい
闇市が開かれていたのは、月に1回、新月の日
けど、この3年間、売られた子どもが居なくて、闇市が開かれた様子もない
アマとシンクが施設に居る時に、既にその施設では闇市の裏で能力者製造の実験を行っていた
3年前から子ども達を売ることよりも、実験台として使うことを優先するために闇市を辞めたんだと思う
そして、1人、成功した」
ｼｵﾝ「その子の情報は？」
ﾓｴｷﾞ「実験データをパソコンから盗んできた。
名前は月白(ｹﾞｯﾊﾟｸ)、施設ではツキハって呼ばれてたみたい」
ﾅﾃﾞ「ツキハ？」
ｷﾊﾀﾞ「月白の月をツキ、白をハクと呼んで、ツキハだろ」
ﾅﾃﾞ「な〜るほど」
ｼｵﾝ「そのツキハは、いつから施設に？」
ﾓｴｷﾞ「14年前、当時、ツキハは3歳」
ｱﾏ「3歳からあんな環境に」
ﾓｴｷﾞ「この子が能力を持ったのは6歳のとき。それからずっと、この施設に閉じ込められてる」
ﾅﾃﾞ「早く、救い出してあげたい」
ﾓｴｷﾞ「俺もそう思う。この施設には、まだ実験台となっていない、順番待ちの子が残ってる。その子たちも救い出したいし
けど、今回の命令は闇市の取り締まりと、この施設の職員を排除すること。子ども達を救い出すことが、メインじゃないよ」
ｼｵﾝ「そうだよね、その施設、潰さなきゃ」
ﾛｲ「それって、子ども達も犠牲になりますか」
ﾓｴｷﾞ「そうはしたくないのが本音。ただ、作戦によっては...」
アマイロとシンクは眉間に皺を寄せ、何かを思い出している
ｱﾏ「俺らが、言ってなかったんだけど」
アマイロとシンクは決心した
2人以外は耳を傾ける
ｼﾝｸ「俺ら、人殺しなんだ」
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