#103 私はお前達と共に ページ3
「………今までで一番ときめいた…師匠ずるい…。」
「頼もしさが限界突破した…師匠と兄弟子達が最高です…。」
「ふふ、お前達私と言葉選びが似てきたなあ」
「「だって師匠の真似してんだもん…」」
「あざといかよ」
ちょいちょい人のツボを故意で突いてくるんじゃない。
お前達は私をどうしたいんだと思いつつも未だ顔を覆って蹲っているフレッドとジョージに笑っていると、ハリーがじっと私を見つめてくる。小首を傾げてみせると、彼はにっと珍しい勝気な笑みを浮かべた。
「うん。僕も、兄さんと先生達を守れるように強くならなくちゃ」
「ん。期待してるぞ、私の愛弟子達」
「だから、ちゃんと僕達のこと、見守っててね」
「言われなくても、ずっと見ててやるよ。」
ぽんぽん、とハリーの頭に手を乗せて撫でてやる。彼は嬉しそうに笑い、私のこの仕草を甘受した。
もちろん、見ててやるともさ。お前達が私を見限らない限り、何年でも、何十年でも。私を求めてくれたお前達のために。
%
かりかりと紙にペンを走らせる。子供達は既に就寝時間で、私はと言えばセブルスの仕事の肩代わり分をこなしていた。もうこの仕事にも慣れたものだ、為になるし。
私に仕事をやらせているからと宿題やらレポートやらの量を減らすでもなく、セブルスの厳しさは平常運行。それでも弟弟子に隠れ家で質問されれば答えてやっているのを聞いていると正直癒やされる。答えてもらえると子供達がまた嬉しそうな顔をするのだ。
でも、そうやって考えているとあれだなあ。私の愛弟子達は優秀だ。隠れ家内での関係を良くも悪くもホグワーツに引きずらない。ドラコやハリー達が私の弟子だというのはよもや周知の事実だけれど、アルバスとセブルスもそうだというのは、所謂トップシークレットのようなもの。今把握しているのはフィリウスくらいのものだろう。あいつのことだからセブルスのことも察しているんじゃなかろうか。
ハリーとセブルスの犬猿関係は相変わらずだし、学校内でアルバスと話をする機会はほぼほぼ無いに等しい。先生と生徒であるという体裁を保って、適切な距離感を維持していた。
まあ、子供達への接し方はともかく、人前でアルバスやセブルスと接触するときは私も振る舞いを整えてはいるけれど。わりとぎこちないふうを装っているから、それを見ている生徒達は多分私がアルバスとセブルスのことを苦手なんだと思っているんだろう。真逆だけど。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 496人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
葵 - とっても面白いです！更新される日を待ってます！ (2023年5月5日 22時) (
レス) @page35 id: 1e793d26dd (このIDを非表示/違反報告)
レイ - めちゃくちゃ好きです！応援しています！ (2023年4月19日 15時) (レス) @page35 id: 58fc769308 (このIDを非表示/違反報告)
天鬼雷壊(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです。プライベートのことなどでお忙しいとも思いますが、更新するのを楽しみに待っています！ (2023年4月6日 18時) (レス) @page35 id: e391e268f1 (このIDを非表示/違反報告)
Aoiro - 失礼します！とても面白く読ませていただきました。続きが気になります。更新してくださる事を心より楽しみにしています！ (2022年9月20日 23時) (レス) @page35 id: 5f332b141b (このIDを非表示/違反報告)
サクラ(プロフ) - 失礼します、コメントのいる方が仰っているようにとっても面白い作品で魅力されました。これは一読者としての意見と我儘ですが、更新してくださる日が来る事を心の底から楽しにみ待っています！ (2021年12月29日 3時) (レス) @page35 id: 2224f94912 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
