#94 私に抱くその感情を ページ44
そんなふうに考えてたのか〜？とフレッドがからかうようにドラコに声を掛ける。むっとした様子でドラコは彼を睨み付けた。ジョージは楽しげにくすくす笑い、ハリーも釣られて声をあげて笑っている。
「………尊い…！」
何なのこの子ら尊みがやばい。私の愛弟子がどいつもこいつも可愛い。
はー…そっかそういう心境の変化があったのかー…魔女狩り擬きの一件がきっかけだったのかー…あのレイブンクロー生にもう一回お礼言いに行ったら怒られるかな…菓子折渡したい…。
「……僕も、あの出来事の前はね。スネイプ先生のことスネイプって呼んだり、正直、…嫌い、だったんだ。」
「あー、うん。まあ、それはしょうがないよなあ。他寮の生徒に当たり強いし」
「うん。…でも、あの暴れ柳のところで兄さんがあの木に庇われて見えなくなったとき、いきなりスネイプ先生と校長先生とで兄さんの魔法を使ってたから。すっごくびっくりした」
「……うん…まあその時は私も本来を隠してたわけだしな…」
「…兄さん、僕達に隠し事してたの気にしてるの？いいんだよ、そんなの！だって、兄さんにも校長先生にも隠す理由があったんだから。」
うぐぐ、ハリーがとてもいい子です。私の心臓が罪悪感に悲鳴を上げている。
「…A、ポッターの話の腰を折るな」
「ごめん。気にしないで続けていいよ…」
「…大丈夫ならいいんだけど…えっと…それでね？スネイプ先生が兄さんの魔法を使ってたのも気になってはいたんだけど、その後、フリットウィック先生に連れられてきたあの“村人”を見たときの、先生の剣幕が凄くて。先生も兄さんを大切に思ってるんだって思うと、悪い人に見えなくなっちゃった」
「……そんな凄かった？」
「うん。なんて言うのかな…いつにも増して威圧感が強かったんだ、先生。授業中のあの感じなんて比べものにならないくらいに」
「…僕もあの時のスネイプ先生には驚いたな。いつになく感情的になっていて…敵意とか悪意とか、その程度じゃなくて…もっと重たいものを、あのレイブンクローに向けていた。憎しみ…敢えて例えるなら、まるで、親の敵を見るような」
「……覚えてるか？ジョージ」
「あー…うーっすらと？」
「俺もぶっちゃけ覚えてない」
「うん」
うん、当時激怒してた二人にはしょうがない話だから。そんな蚊帳の外でちょっと面白いやりとりしないで笑うから。怒ってくれてただけで十分嬉しいから。
…親の敵…そんな度合いだったか…！
#95 この愛を守るために→←#93 聞けてなかったあの時の話
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エトーカ(プロフ) - 白猫さん» コメントありがとうございます！親世代に関しては断片的なネタは一応考えているので、短編のような形で書いてみようと思います。メインがありますのですぐの更新はお約束できかねますが、少々お待ちいただければ幸いです。ありがとうございました！ (2018年4月12日 16時) (
レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 続編おめでとうございます!! できればで、いいのですが夢主の親世代の話も読んでみたいです! (2018年4月12日 15時) (レス) id: bad360ec79 (このIDを非表示/違反報告)
エトーカ(プロフ) - 殺覇さん» お待たせいたしました、ありがとうございます！コメントしていただけるのとても嬉しいです、頑張りますっ！ (2018年4月11日 17時) (レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
殺覇(プロフ) - 待っていました！やっぱりとても面白いです！更新頑張ってください (2018年4月11日 17時) (レス) id: fdc91a3e02 (このIDを非表示/違反報告)
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