#83 アルバスが守りたいもの ページ33
安静にしてろと言われていながら大して安静にすることもなく、私は毎夜夢の中での訓練を続けた。こうも自分から何かを変えようと思ったのは随分と久しぶりで、そうして過ごしていると昔のことを色々と思い出す。
一日掛けて傷を治して、また夜に傷を作る。日を跨げば変わる傷の位置に、私の幼い愛弟子達はもちろんいい顔はしなかった。でも、十一歳の子供ならさておき私も大概いい大人である。限度は弁えていると諭せば、彼らも渋々ではあるが納得してくれた。
鍵を配った。私と愛弟子達の隠れ家の鍵を、各々に。もちろんアルバスとセブルスにも。
子供達は喜んで鍵を使ってくれた。私の魔法のことをおおっぴらに話題にすることが出来るから、多分気が楽なんだろう。ハリーとドラコが一緒に勉強してるのを見掛けては｢おっ｣と声を零してた。お前ら…良い感じに正統派ライバル関係として出来上がりつつあるな…。
安静期間の二日を終え、私は一週間ぶりに授業に復学した。
真っ先にするのはもちろん、挨拶回りである。一番に訪ねたのはパーシーとリーのところだった。私が自分達を訪ねてくるとは思っていなかったようで、目をまん丸くして驚かれてしまった。その上で頭を下げて謝罪したら｢やめてくれよ！｣と止められてしまった。
確かに自分達も弾みで殴られてはしまったけど、フレッドとジョージの怒りは仕方のないものだった。覚悟をして止めに入ったのは自分達なのだから、君が謝る必要はない。
彼らは出来た人間だった。パーシーには少し愚痴られてしまったけれど、それでも私が謝ることではないとは本当に思ってくれているようだった。リーはもう大丈夫なのか？と謝罪しに来た私を心配してくれた。最中に通り掛かったロンには倍ぐらい心配された。
私は、巻き込んでしまった生徒達に一人一人謝罪して回った。私の魔力の暴発に巻き込まれた彼らは、れっきとした被害者だ。各々の魔力は、覚えている。私の魔力で包むとその人のそれが浮き彫りなるのだ。そうとくれば最早間違えようもない。
けれど彼らも人が良い。巻き込まれて痛い思いを、苦しい思いをしただろうにそれでも私の心配をしてくれたのだ。気にしないで、大丈夫。みんなが私にそう言ってくれた。
時には当時“魔女狩り擬き”に参加していなかったであろうレイブンクローの女生徒が駆け寄ってきては、泣きながら謝罪されることもあった。止められなくてごめんなさい、と。彼女達が悪いのでは、決してなかったのに。
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エトーカ(プロフ) - 白猫さん» コメントありがとうございます！親世代に関しては断片的なネタは一応考えているので、短編のような形で書いてみようと思います。メインがありますのですぐの更新はお約束できかねますが、少々お待ちいただければ幸いです。ありがとうございました！ (2018年4月12日 16時) (
レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 続編おめでとうございます!! できればで、いいのですが夢主の親世代の話も読んでみたいです! (2018年4月12日 15時) (レス) id: bad360ec79 (このIDを非表示/違反報告)
エトーカ(プロフ) - 殺覇さん» お待たせいたしました、ありがとうございます！コメントしていただけるのとても嬉しいです、頑張りますっ！ (2018年4月11日 17時) (レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
殺覇(プロフ) - 待っていました！やっぱりとても面白いです！更新頑張ってください (2018年4月11日 17時) (レス) id: fdc91a3e02 (このIDを非表示/違反報告)
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