#78 私の正体を教えよう ページ28
「……まあ、私も自分自身の振る舞いが雑だった自覚はある。そもそも私が十一歳になりすますってのが無理があるんだよなー…アルバスあの野郎…。」
…いっそバレてほしいと思っていたことも認めよう。自分を偽るのは酷く息苦しいし、それがずるずると続いてしまえば本来の自分を出すことも出来なくなってしまう。
今更友人を裏切ることは出来ないと。友人を愛しているからこそのジレンマには陥りたくはなかった。だから私はほとんど素で振る舞っていたのだ。
「…しかし…バレたのがこうも早かったのは、私の愛弟子が優秀であったから、と考えるべきか。何事もままならんもんだよなー」
「……A、君は…いや。貴方は、一体誰なんだ？」
「“最古の魔法使い”じゃよ。」
私の背後からその声が聞こえて、それを想定していなかった私の幼い愛弟子達はびゃっと肩を跳ね上げていた。優秀、されど十一歳。彼の登場を予測するのは難しい。
私は平然と仰け反って背後のアルバスを見上げ、くひ、と苦笑した。
「すまん、バレたわ」
「お前さんが弟子をとった時点で想定しておったわい」
「マジでか。やっぱお前察しが良いな」
フレッドとジョージを巻き込む形でばふっとベッドに寝転がり、無意識に感じていた圧迫感から解放されてぐぐぐっと伸びをした。
「……最古の魔法使い、って」
「最も古い魔法使い。一番最初の魔法使い。彼は…我々魔法使いの始祖なんじゃよ」
「「「「はあ？！」」」」
フレッドとジョージが驚いた様子で私を見下ろす。私はにんまり笑って、そんな彼らにピースをしてみせた。
「…そんな馬鹿な、じゃあ、こんな可愛い師匠がダンブルドア校長以上のお爺ちゃんだと？！」
「総年数で考えればの。じゃが彼は不老の肉体の持ち主じゃ、年齢の概念は適応されまい」
可愛いとはなんだ可愛いとは。確かに今の私の見目は十一歳の子供だけど、お前達だって十分可愛い盛りだろうが。
信じられないと言わんばかりの顔をして、彼らは私の顔をむにむにする。
「、…、こ、校長先生と、その、Aさん…は、お知り合い、なんですか？」
「うむ、儂がまだ学生だった頃からの旧友じゃよ。師弟子の関係でもある」
「えっ……じゃあ、校長先生が、Aさんの…弟子？」
「うむ。Aの入学を機に稽古事も再開しておるよ」
……まあ、元々は新入生だと思ってた相手が化石レベルの爺だと知ればそりゃ驚きもするよなあ。
見た目だけなら普通の十一歳だし。
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エトーカ(プロフ) - 白猫さん» コメントありがとうございます！親世代に関しては断片的なネタは一応考えているので、短編のような形で書いてみようと思います。メインがありますのですぐの更新はお約束できかねますが、少々お待ちいただければ幸いです。ありがとうございました！ (2018年4月12日 16時) (
レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
白猫 - 続編おめでとうございます!! できればで、いいのですが夢主の親世代の話も読んでみたいです! (2018年4月12日 15時) (レス) id: bad360ec79 (このIDを非表示/違反報告)
エトーカ(プロフ) - 殺覇さん» お待たせいたしました、ありがとうございます！コメントしていただけるのとても嬉しいです、頑張りますっ！ (2018年4月11日 17時) (レス) id: 63aaeb6f7a (このIDを非表示/違反報告)
殺覇(プロフ) - 待っていました！やっぱりとても面白いです！更新頑張ってください (2018年4月11日 17時) (レス) id: fdc91a3e02 (このIDを非表示/違反報告)
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