#24 逆らっても無駄だ ページ24
こうなったらもう駄目だと諦め、私は師を務めることを了承する。
口元を緩めて満足げにするセブルスに、ああ今でも笑えるんだな、とさもないことを考えた。だってこいつ昨日の歓迎会ずーーーっと仏頂面してたよ。昔より眉間の皺が三割増しだったよ。真顔で拍手されても生徒喜ばねえよ普通にこえーよ。
「…でもお前、今の私に学ぶとなると凄い絵面になるぞ？」
「師匠が姿を変えればいいだけのことです」
「…うん、そうくるかなって思ってた。それならそれでいいや、目線の高さが合った方が教えやすいし。」
人に見られたくないこいつのことだから多分やんのこいつの自室だし。姿見があれば部屋は繋がるし。やるとしたら時間帯は夜中、ドラコには念のためまじないを掛けて起きないようにしておくか。
「……セブルス、夜は空いてるか？」
「…仕事が残っていなければ。」
「…七年生分教科引き受けてて残ってないタイミングとか無くないか？」
相当かっつかつだろそれ。というか今までよくやってこれたなそれ。どうせお前のことだから睡眠時間削ってんだろこの不健康代表が。
「………んー！しょうがねえな、乗りかかった船だ。とことん付き合ってやるよ」
「……は？」
「お前の仕事を私に回せ。お前が任せられると判断したものだけでいい、隙を見て済ませておく。」
「…師匠がやる必要はないものです」
「うるせえ回せ、ごたごた言うな。」
私はお前を気に入ってるんだ、無茶を見過ごしてやるつもりは毛頭無い。
有無を言わさずに捲し立てれば、私のそれが不満だったのか眉根を顰める。私の前で初めて“スネイプ先生”っぽい顔したな、お前。
しかし私は自分が決めたことは曲げない。生徒からしてみれば怖いであろう今の彼の不満顔を平然と見つめ返していると、私のそういうところを覚えているのか彼は諦めたようにため息を吐き出した。
「…なんでもかんでもご自分で抱え込むのがお好きなのは変わりないらしい」
「お前にだけは、言われたくないな。所詮同じ穴の狢だろう」
そもそも先に抱え込んでいたのはお前だろうに、どの口がそう発言しているんだか。
ふん、と嗤うように鼻を鳴らして意地悪く笑ってやればセブルスに睨まれた。うん、今のはわざとだったからその眼差しは甘んじて受け入れよう。
「夜にお前の部屋を訪ねるから、まずは訓練から始めよう。解散時にお前の仕事引ったくるんでそのつもりでよろしく」
「……選り分けておきます」
「よろしい。」
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エトーカ(プロフ) - uetoさん» 自分のことを“私”という男です。年長者の爺なので落ち着いた雰囲気を示してみました。 (2018年6月18日 20時) (
レス) id: 8fe5c80859 (このIDを非表示/違反報告)
ueto - 主人公の性別はどっちですか？男主と書いてあったけど自分のこと私と言ってますがどっちですか？ (2018年6月13日 21時) (レス) id: 20012f22cd (このIDを非表示/違反報告)
エトーカ(プロフ) - 殺覇さん» ありがとうございます！久しぶりに、というお言葉はとても恐れ多いですが、とても嬉しいです！恐縮ですが、もう少々お待ちいただければ幸いです。ありがとうございました！ (2018年4月8日 16時) (レス) id: 845d19f462 (このIDを非表示/違反報告)
殺覇(プロフ) - 一気に読みました。続きを早く読みたいと思わせてくれる作品でした！久しぶりにいい作品に出会えた気分です。続編楽しみにしています！ (2018年4月8日 15時) (レス) id: fdc91a3e02 (このIDを非表示/違反報告)
エトーカ(プロフ) - ヒロさん» ありがとうございます、コメントお待ちしておりました…！私も書いてて夢主のようなお兄ちゃんが欲しいですw公開はもう少々お待ちください、ありがとうございました！ (2018年4月8日 13時) (レス) id: 845d19f462 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：エトーカ | 作成日時：2018年3月25日 19時
