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深紅の眼と黒いシダ ページ43

………………………………………………………………………………………………………なに、これ。





ガタンッ!





セ「ひ、ぁ…………こんなッ……こんなのってない!!あるわけがないッ!!」





口から溢れたのは自分でも驚くほど上ずった叫び声。




こんな事があるはずない。あってはならない。あたしの眼が……とび色の眼が………





セ「っそう、よ…。きっとみまちがいだ。みまちがいのはず………だ」





ドクドクドクと高まる鼓動。


あまりの速さにそれは鼓動ですらなくなりつつある。






あたしはすがりつくように鏡台に手を伸ばし、顔を近付けた。









セ「______…!!!!!」





今度こそ椅子から転げ落ちた。





そして何度も鏡台に目をやり、何度も目を疑った。









あたしの眼が赤い








その黒いまつ毛の下にあるのは、とび色の瞳ではなかったのか。



とび色だったはずではないのか。








何度鏡をのぞいても、自分の思ういつもの眼に戻らない。









…そこに映っていたのは、血より濃く柘榴石(ガーネット)より赤い瞳。



吸い込まれそうなほど鮮やかな深紅。




月光に照らされたそれは磨きに磨いた紅玉石にも見えなくもない。




だがあたしには、血を塗り固めて作った玉石のようにに見えた。








ひどく美しくおぞましい色。









加えて血色の瞳より不気味なものが頬にあった。





まるで這うように走るそれは、シダのような植物らしき刺青。




白い肌によくはえる墨色をしている。






セ「ちがうっ……ちがうちがうちがうっ…………こんなもの無かった!あたしのほほに…こんなもの無かった!!こんな気味のわるいイレズミなんか、無かったのに!!」






ズキンッ





セ「ゴシッ))なんで……なんできえてくれないの!やだ、こんなの嫌ッ!!こんな顔あたしじゃないッ!!だれか………だれか!だれかきて!だれか………あたしを元にもどして……!」





ズキンッ






頬や目をこするたびに増していく痛み。



赤い頬がさらに赤くなるほどこすっているのに、刺青は色落ちさえしない。







セ「だれか………だれかぁ……ッ」






絞り出すように叫ぶが、かすれた声は虚しくも反響するまでの大きさにいたらなかった。







ズキンッ





セ「おね………が…い…………だれ……か…」

お前はあたし、あたしはお前→←眼



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ニーサc(プロフ) - うぅ写真今までのやつもこれも見れない…(´;ω;`) (2018年8月29日 17時) (レス) id: f6874ea2f4 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - 咲柄 沖さん» ありがとうございます!続編どんどん書いていきますよ!お楽しみにっ! (2016年5月16日 20時) (レス) id: 11427c146d (このIDを非表示/違反報告)
咲柄 沖(プロフ) - 咲きさん!いつも楽しく読ませてもらっております。この度は7章突入おめでとうございます。ハラハラドキドキ更新がひたすら来るのを待ちわびていました。勿論続編も読ませて頂きます。これからも更新頑張ってください (2016年5月15日 22時) (レス) id: 7ae002d76e (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - ダ「頼むぞジーニアス……師として顔向けできん」 (2016年5月15日 19時) (レス) id: 11427c146d (このIDを非表示/違反報告)
ワイバーン(プロフ) - ジ「分かりました。言わないでおきましょう。クスクス」 (2016年5月15日 5時) (レス) id: 0ab8e72630 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲き | 作成日時:2016年4月10日 19時

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