抜刀一閃 ページ16
バ「ぬおおおぉぉぉぉぉぉぉっ！！！」
肩に刺さっている剣をぶち抜き、バハードゥルは速度を緩めずダリューンに襲いかかる。
ギ「……あんなデカイ斧をよくもまぁ振り回せるな(さすがゲテモノ)」
呆れ気味に呟くギーヴ。その横に座っているナルサスは笑みを浮かべていた。
ナ「ｺｿｯ))殿下、そろそろ終わります」
ア「っ！？」
ナ「奴の表情をご覧あれ」
ついに炎の壁ギリギリの所まで追い詰められたダリューン。
その琥珀色の瞳は炎の光を吸い込み、ギラギラと光っている。
その鋭い目を見て、何か策がある、とアルスラーンは悟った。
マントに火が燃え移った。
ナ「今だ！！！」
ッ＿＿＿ボオオォッ！！
セ「！」
メ「やった！」
バハードゥルの顔面に、ダリューンはマントを覆い被せる。
新たな燃料を得た炎は、たちまち火柱となって巨体を包み込んだ。
バ「ぉあ"ッ、あ"あ"あ"ぁぁぁッ！！」
サ「マントの火がバハードゥルの顔に…」
サリーマは両手で顔を覆った。
顔の一部が水飴のように溶け出し、ちぢれた髪や髭が灰になっていく。
バ「う"ぅ、あ"、ヴア"ァ"ァ"ァァ！！」
斧を手放し、顔をかきむしるバハードゥル。
聞くに耐えない声には………どこか怖の感情が滲み出ていた。
アル「そっか！痛みは感じなくても熱や光は感じるんだ。強光で視界を奪えば隙ができる！」
セ「これを狙っていたのか………！」
炎で顔を焼かれつつもなおダリューンを捕らえようとする。
攻撃を全て避け、自分の体より数倍太いバハードゥルの手首を片腕で固定したダリューンは
鎧の隙間から短剣を抜いた。
バ「ッ！！！」
ダ「覚悟！！！」
ザシュッ
抜刀一閃。
細い刃はバハードゥルの首を貫いた。
血の海に沈む巨大な骸をガーデーヴィは呆然と見つめた。
あのバハードゥルが負けた？
黒騎士に負けた？
ナ「折れた長剣以外に武器がないように見せかけて、敵の油断を待っていたのです。
皆に見られないよう安堵の息をつく主を見て、エラムはクスッと笑みをもらした。
カ「そこまで！……………ダリューンの勝ち。すなわちラジェンドラの勝利じゃ！！！」
国王の言葉にラジェンドラの兵達は歓声をあげた。
決闘は終わったのである。
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ニーサc(プロフ) - うぅ写真今までのやつもこれも見れない…(´；ω；｀) (2018年8月29日 17時) (
レス) id: f6874ea2f4 (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - 咲柄 沖さん» ありがとうございます！続編どんどん書いていきますよ！お楽しみにっ！ (2016年5月16日 20時) (レス) id: 11427c146d (このIDを非表示/違反報告)
咲柄 沖(プロフ) - 咲きさん！いつも楽しく読ませてもらっております。この度は7章突入おめでとうございます。ハラハラドキドキ更新がひたすら来るのを待ちわびていました。勿論続編も読ませて頂きます。これからも更新頑張ってください (2016年5月15日 22時) (レス) id: 7ae002d76e (このIDを非表示/違反報告)
咲き(プロフ) - ダ「頼むぞジーニアス……師として顔向けできん」 (2016年5月15日 19時) (レス) id: 11427c146d (このIDを非表示/違反報告)
ワイバーン(プロフ) - ジ「分かりました。言わないでおきましょう。クスクス」 (2016年5月15日 5時) (レス) id: 0ab8e72630 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲き | 作成日時：2016年4月10日 19時
