私の夢だった【A3!】 (ページ18)

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ピュアページ18

「おはようございます、今日はお願いします」

そう言って天馬くんの乗り込んだ車に乗る

「あ、そうだ。ここから撮影するからな」

「え…あ、カメラマン居る!なにこれー」

キャッキャしてると天馬くんが質問する

「ミュージカルを始めたきっかけはなんですか？」

「実はミュージカルは元々やる気はなかったんだよね!だけど普通の舞台にはあまり使われないセットやマイクの技術に惚れ込んで…って感じで軽いノリでした」

「そうなのか?！それでここまで来たって凄いな…次に、日本に帰ってきた理由はなんですか?まぁ俺は聞いたけどな」

「そうだね、じゃあ手短に…ちょっと時間くれる？」

カメラマンが頷く…そして1分くらいでまとめる

「父の影響でよく舞台を見ていたんです。そこで、父の経営しているMANKAIカンパニーで稽古に参加してたんです…そこで父に今度はお前に託すからって言われて、人気があった劇場だったのでそれ相応の監督になろうとしてアメリカまで行って帰ってきました!」

あれ？天馬くん頷いてるけど幸くんにしか話してないよね？

「やっぱり行動力が必要なんですね」

「そうですね…天馬くんに話したっけ？」

ｺｿｺｿっと耳元で話すと『声が大きかったから夏組は多分知ってる』と返してくれた

驚いていると次の質問が来る

「ぶっちゃけやめたいと思ったことは？」

「私、元々ダンスが好きでアンサンブルが良かったんです。だけどオーディションで歌の方が目立つ役をもらっちゃって、それから3年は歌が主になっていて…でもその当時は音域が狭くて毎日のトレーナーとの英語での練習は地獄でした」

「英語…」

俺も頑張ろうって小さくつぶやいたのは私、聞こえたよ

「着きました」

「じゃあ、先に行っているのでゆっくり来てください。部屋にアンケートが置いてあります。先程質問した所は飛ばしてもらって結構です。よろしくお願いします」

「はい、よろしくお願いします」

「皇くんもアンケートがあるので」

「え、俺もですか？」

「はい、では後ほど」

ロビーで置き去りになる

「じゃあ行くか…こっちだ」

天馬くんがリードして案内してくれる

「ここだ…立花さんについて。」

なにそれーと後ろから覗くと顔を赤くして退く

「ピュアだね」

「は、はぁ？！俺は別に!本人に見せないようにしろって書いてあったから!」

また顔が赤くなる…本当にピュアだ