第九話 ページ9
壮馬今日の夕方に予約を入れていただけないでしょうか!!
そんなＬＩＮＥが来たのは
壮馬君と再会してから
一週間がたったころだった。
昼休憩中にＬＩＮＥに気付いて
慌てて予約を確認する。
幸いなことに平日だったので
予約はまばらだった。
18時半から指名が入ってるけど
17時からなら大丈夫かな。
なんでも急に映像をとることが決まったらしい。
今時の声優さんはそんなこともするのか。
大変だなーっと他人事のように思いながら
壮馬君に返事をおくる。
A今日の17時でどうかな?
壮馬ありがとう!おねがいします!
向こうも休憩中だったらしく
数分で返事がきた。
今日は珍しくいっぱい指名が入って
うれしいけど気を引き締めないと。
お弁当を食べ終えると気合を入れてフロアに戻った。
「今日はモテモテだね」
『たまたま知り合いが来てくれるだけですよ』
先輩にからかわれながらも
自分の道具をもってお客さんのもとに向かう。
自分が切った髪を気に入ってもらえるのは
すごくうれしいしやりがいになる。
もちろん掃除や備品のチェックも
大切な仕事のうちだけど
やっぱり髪をカットしてる時が一番楽しい。
何人かお客さんを担当して
休憩をはさんだりしていると
すぐに予約の時間になった。
指名されるのはもちろん緊張するけど
知り合いが来るというのもなかなか緊張する。
身内以外の知り合いが来るのは
初めてだったからなおさらだった。
その様子を先輩に見つかって
「もしかして彼氏ー？」
なんてからかわれたりして。
17時を知らせる時計がなって
間もなく入口のドアが開いた。
「こんにちはー」
挨拶しながら入ってきた壮馬君は
この前と似たようなシンプルな私服姿だった。
かわいい系が好みと言っていた先輩が
バックヤードで盛り上がっているのが聞こえる。
『こちらへどうぞ』
いつも通りソファーに案内して
アンケートを書いてもらう。
・
・
今回は指名ではないけど
私の知り合いということで
私が担当することになった。
かっこよくみえるように
なんていう無茶ぶりに苦戦しながらも
カットを終わらせる。
鏡を使って壮馬君にチェックしてもらっていると
後ろのドアが開いて来客を知らせた。
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ちぃちゃん - すごく素敵なお話でキュンキュンしました・・！ (2020年5月7日 10時) (
レス) id: d5505982b6 (このIDを非表示/違反報告)
みみみ - とっても面白くてドキドキしました！最高です！！作品名を見た瞬間、「あ、私これ好きww」ってすぐに気に入っちゃいましましたww (2017年7月2日 9時) (レス) id: 246cbbf759 (このIDを非表示/違反報告)
春菜(プロフ) - お疲れ様です！やっぱり、最高のお話でした！！最終話なんて、心臓が持たなかったですwこんなの初めて！！これからも頑張ってください！また読みます！ (2017年7月2日 9時) (レス) id: cc7bae8682 (このIDを非表示/違反報告)
さゆ。(プロフ) - お疲れ様でした！通知来た瞬間読みました！素敵な小説ありがとうございました。これからの作品も楽しみにしています！ (2017年7月1日 23時) (レス) id: d39a9d04da (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - コメントありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！頑張ります！ (2017年6月29日 23時) (レス) id: 1b5420c9a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：flower | 作成日時：2017年6月15日 19時
