9. 名前のない古巣 ページ9
Aside
戴冠式の準備が着々と進む中、
私は団長に呼ばれた。
理由は考えなくてもわかる。
部屋に入ると、
そこにはリヴァイ兵長もいた。
私は団長に聞かれるがまま
知っていることを全て話す。
全てと言っても、
私は大した情報を持っていなかった。
『私達の組織に名前はありません。
私達の存在が世間に知られる可能性を
少しでもなくすためです。
年齢もバラバラです。
私はその中でも比較的若い部類にいたので
情報源がどこなのか
詳しいことは知りません。』
小さい時からずっとみんなで暮らしてた。
私のように親のいない子も沢山いた。
この壁の王は偽物だと聞かされて育ち、
その事を公にすることが
自分たちの使命だと教えられた。
『ニック司祭とは、
ウォール教に協力を求めた時に
会ったことがあるだけです。
“邪魔するつもりも、協力するつもりもない”
と、断られましたが。』
「お前…クリスタ・レンズの本名が
ヒストリア・レイスだと
始めから知ってたな？」
そう言ったのはリヴァイ兵長だった。
「ニック司祭が
クリスタ・レンズという名を口にした時、
お前は一度しか会ったことのない
訓練兵のことをはっきりと覚えていた。
エレンのことは全く覚えてなかったくせにな。
何故、ヒストリアとの接触を
図ろうとしなかった？」
兵長の鋭い瞳に問い詰められる。
『どうして…だったんでしょう…』
私は視線を少し下げた。
ヒストリアに直接接触すれば、
何か情報を得ることが
出来ていたかもしれない。
調査兵団に入団した彼女と話す機会は
いくらでもあった。
でも私はそうしなかった。
『…クリスタとして必死に別の人生を
歩もうとしている彼女を見たら、
声をかけることができなかったんです。』
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Ester(プロフ) - ゆきゃんさん» そう言ってもらえると嬉しいです！今後の展開で迷っているところがあるのでもうしばらくお待ちください！ (2021年2月23日 18時) (
レス) id: d3fbc3f836 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきゃん - Esterさんが書くウォールマリア奪還読みたいです！！ (2021年2月21日 15時) (レス) id: 5c0b7ba815 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - mさん» ここまで読んで頂きありがとうございます！私もただただ兵長の幸せを願っております！！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
m - シリーズ4お疲れ様でした！！読むたびにキュンキュンしてます(≧∀≦)どうか兵長が幸せになれますよーに！！ (2020年12月8日 17時) (レス) id: d2d16a9b38 (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - sachiさん» 幸せになって欲しいですよね。速度は遅いですが更新頑張ります！ (2020年10月5日 0時) (レス) id: e396f20142 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Ester | 作成日時：2020年5月8日 17時
