1. ある日の朝 ページ1
Aside
〜８４９年〜
私の朝は早い。
朝食を済ませた私は
エルヴィン団長から大量の書類を受け取り
いつものように兵士長室へ向かう。
ｺﾝｺﾝｯ
『おはようございます、リヴァイ兵長』
「ああ」
相変わらずのそっけない返事をする兵長の目は
私の持っている書類の束を睨みつけていた。
『そんなに睨んでも書類は無くなりません』
「チッ。エルヴィンのやろう、またこんなに書類をよこしやがって」
盛大に舌打ちをする兵長の机に
紙の束を半分置くと
残りの書類を持って自分の席に着いた。
補佐官になった時に「A用に」と言って
団長が置いてくれた机は
リヴァイ兵長の机よりも小さいが
仕事をするには十分だ。
兵長も諦めたらしく
すでに書類を１枚手に取り目を通していた。
それからはお互い話しかけるわけでもなく
黙々と書類作業に勤しんだ。
お互い口数が少ないため
会話らしい会話はあまりないが
喧嘩しているわけでもなく
気まずさがあるわけでもない。
きっと、これがお互いにとって丁度良く
心地良いんだろう。
−２時間後−
よし、このペースだとお昼には終われそう。
自慢ではないが
私はデスクワークが得意な方だと思う。
兵長も優秀な補佐官ができて
大助かりしているに違いない。
だって、書類の半分以上は
私がやっているのだから。
そろそろ休憩に紅茶でも淹れよう。
リヴァイ兵長の補佐官に任命されて１年。
今では、兵長が休憩をとるタイミングまで
わかるようになった。
『兵長、紅茶淹れますね』
茶葉が入ったポットにお湯を注ぐと
部屋に紅茶の香りが広がった。
― 私は貴方を守ります ―
そう誓ったあの日からもう１年。
貴方は相変わらず人類最強の兵士長。
貴方が私に守られることなんてあるのだろうか。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 380人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「進撃の巨人」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ester(プロフ) - YUUKOさん» ありがとうございます！そう言ってもらえると嬉しいです。更新頑張ります！ (2019年7月31日 12時) (
レス) id: 3a0388d4ae (このIDを非表示/違反報告)
YUUKO - 凄く面白いです。更新楽しみにしています。頑張って下さい！ (2019年7月30日 21時) (レス) id: 5afe16bc4a (このIDを非表示/違反報告)
Ester(プロフ) - リヴァイ好きさん» ありがとうございます、更新頑張ります！ (2019年7月19日 13時) (レス) id: 27b2c4c282 (このIDを非表示/違反報告)
リヴァイ好き - 面白い！！！！！ 続き楽しみにしてます 早く更新願っています (2019年7月18日 22時) (レス) id: dc53e000da (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Ester | 作成日時：2019年7月18日 5時
