桜河サクラ �� ページ22
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「どういうことや！」
「何があったん！？」
「今の音…なんやの？」
バスの乗客が声を上げる。すると、車掌がすぐさまアナウンスする。
「申し訳ありません。タクシーが急に前に出てきまして、急ブレーキを踏みました。今の振動で気持ち悪くなられた方などおられましたら、すぐさま申し出てくださいますよう、ご協力お願いします」
どうやら、このバスの前にタクシーが突然出て来たようだった。
興味本位で、Aはタクシーを見に、運転席の前まで移動してみた。
「ちょっ、ちょっと！お嬢ちゃん危ないよ！」
などと、運転席の近くに座っているおじさんがそんなことを言う。
Aは『…はい』などと軽く返事をすると、大きい窓まで歩いていく。
すると、タクシーの後ろの窓から誰かが手を振っている。
それは、完全にAに向けられた手の振り方だった。
『もしかしたら…』
などと、Aは泉たちが助けに来てくれたんじゃないかと考えた。
____でも、窓に映っていたのは、淡い赤色の髪を揺らしながら、狂気じみた笑顔で、ロボットのように手を振るサクラだった。
『…………い…や…』
途端にAは胸を抱きながら、その場にしゃがみ込んだ。
「ちょっとお嬢ちゃん！」
おじさんがこちらに近づいてこようとする。すぐさま、Aが『大丈夫ですから』と伝えると、おじさんは「そうかい…？」と言いながら、席に戻る。
しゃがみ込んだまま、Aはスマホを取り出す。
Aダメです泉さん。完全に先手を取られてます。バスの目の前にサクラねぇが居て、逃げられません。
そのメッセージにもすぐ既読がついた。
瀬名泉それでも、行くよ。今、バスが見えたから、すぐに降ろしてもらいな。俺たちのホテル、実はここの近くなんだよね♪
そのメッセージを読み終わったと同時に、バスのドアが開いた。
泉が即座にバス代を払う。
そして、Aの手を掴み走り出す。
「A！行くよ！」
泉に手を握られながら、Aは泉と共にKnightsが宿泊しているホテルへと急ぐ。
その時、サクラもタクシーから降りていたが、完全にAと泉を見失っていた。
「ここ！入って！712号室だからねぇ！」
泉はフロントの人と何か話すようで、先に鍵を渡すとAを自分自身の部屋に行かせた。
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桜河サクラの急展開…ドキドキ♡
712号室はKnightsと絡めてますw
気づいた人居たかな？
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作者名：梓詩織 | 作成日時：2022年10月12日 21時
