にゃんだと…？！ ページ15
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ホテル天城(仮)から出発して、ドームに着いているAとサクラ。2人はペンライトも持参して、思いっきりLIVEを楽しむ気でいる。
『今日こそは普通にLIVEを楽しむ…！』
「何やのその目標。LIVEを見て下見するのが目的やろ〜？」
サクラとAは談笑しながら、LIVE会場へと入っていく。
だが、スタッフに呼ばれ、別の部屋へと案内される。
「どしたんです？ウチら、ちゃぁんとチケット持ってますけど？」
サクラが睨むようにスタッフに言う。
「そ、それが…思ったより、下見されに来る動員数が多すぎて、昨日も下見に来られた方はドームでの観覧をお断りさせてもらってるんです…」
スタッフは下を向きながら申し訳無さそうだ。
…
Rabbit*sの楽屋。ユニット衣装に着替えながら、4人は談笑している。
「に〜ちゃん！今日は【GIC】の下見に来られるお客さんが多いそうですよ」
創はいち早く着替えて、お茶を入れている。
「そうか。創ちんは情報が早いな、助かる！」
なずなは創の次に着替え終わり、ソファーに腰掛ける。
そして、創からお茶を受け取って、「ありがとな創ちん！」と笑顔でお礼を言う。
「あ、今日はAが来るって…」
まだTシャツ姿の友也がそんなことを呟く。
「にゃんだと…？！」
なずなが驚いて、思わず少しお茶をこぼす。
「「「に〜ちゃん！！！」」」
後輩組3人はなずなの元に即座に駆けつける。
だが、なずなは苦笑いを浮かべる。
「大丈夫だ、心配すんな。でも……」
なずなは少し考えるような素振りを見せた。
…
「そうですか。A、帰ろか？」
サクラはスタッフに対しては吐き捨てるような態度だが、Aに対しては花のように可愛らしい笑みを浮かべる。
『うん、サクラねぇ。今日はありがとうございました』
スタッフに対して礼をすると、2人はドームから去ろうと、バス停のベンチに座る。
サクラはスマホを取り出す。
「ごめんA、ちょっと電話して来るな」
そして、少し離れたところまで歩くと、電話はせずにAの写真を撮る。
@ヒナ @hina__knigts_love 1分前
Rabbit*sのLIVE待機中民だよ！
昨日も来た下見客は追い返されてて草
てか、その中に桜瀬Aが居るんですがぁ…wwww
マジやめてほし〜〜！ww
【Aがバス停でバスを待っている写真】
➷3 ⇔2 ♡3
サクラは満足そうな笑顔でAの隣に座る。
何も知らないAは呑気に、サクラの帰りを喜んだ。
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作者名：梓詩織 | 作成日時：2022年10月12日 21時
