検索窓
今日:9 hit、昨日:24 hit、合計:24,571 hit

38 ページ40

業務中

1階のロビーでいらっしゃったお客様のお出迎え
笑顔で接客しながらも
頭の中は推しのことでいっぱい

彼のこともちらりと考える
また来るって言ってたけれど
たくさんの観光客が居るこの施設に天下のジャニーズ様が来たら
軽くパニックになるのは必然だ


一昨日の撮影ですら人だかりが出来てしまい
撮影が大変だったのに

撮影後の彼の言動を思い出して
頬が熱くなるのを感じる

撮影であった女の子全員にあんなことしてるのかと
頭を抱えたこともあったけれど
今後私と彼の世界線が交わることはほぼないので
私には関係無いかと考えるのを放棄した


「佐倉さん」

『ん?何?』


声をかけてきたのは今年入社の可愛い後輩


「なんか、南口の方にサングラスにマスクとハット被った全身黒ずくめの男がいるんです…」

『何その小学生探偵が出てきそうな設定は』

「誰か探してるのか分からないですけど、従業員が通る度にチラチラ見てて怖くて」

『え〜不審者かなぁ、警備に連絡しとくよ』

「ありがとうございます」


不審者だったら危ないな
直ぐに警備課に連絡をし、出てきてくれた警備員さんと共に南口へ向かう


何気ない感じで、平静を装って
ゆっくり男から見られないような位置取りをしながらある程度まで近付く

だが、私はこういうのが苦手だ
男を凝視してしまい気付かれる

サングラスマスクの男がパッと顔を上げる

やば!



「さくら」



近付いてくる男に名前を呼ばれる
警備員さんが私の前に立ってくれるが
私はその声に覚えがある



『大丈夫です。知り合いです』



警備員さんにそう伝える

39→←37



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (43 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
110人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆき | 作成日時:2023年2月4日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。