【ハリーポッター】ペット以上知り合い未満。【親世代】【シリウス・ブラック】 (ページ23)

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‪𝐃𝐚𝐲‬21 ページ23

「……」

「落ち着きましたか？」

3個も年下の後輩に気を使わせるなんて最悪だ。

「……だいぶ…、取り乱してごめんなさい」

「いいんですよ」

レギュラスは紅茶をすすめてくれた。

1口飲むとふわりとハーブのいい香りがする。

「カモミールティー……美味しい」

「良かったです、お口にあって」

「……聞かないのね、何があったか。

それに猫に変身できるなんてびっくりしたでしょ？」

「まぁ、未登録のアニメーガスなんてびっくりしましたし、泣いているのにも驚きました。

でも、話したくないのに聞いてはいけないことかなと思って。」

正確には、変身はアニメーガスでは無いのだけれど。

「……優しいのね」

「Aさんだからですよ」

「また冗談を……

ねえ、少しお話を聞いてくれない？」

レギュラスはこくりと頷いた。

「……私は生まれつき、変身術を身につけてた。
特定の動物にしか変身できないアニメーガスとはまたちょっと違うの、これはレギュラスとの秘密ね。誰にも言ったことないから。

……その能力を使って、猫になった。知り合いにも満たないぐらいの人とたまたま知り合いになったの。もちろん向こうは私の正体には気づいてないわ。しかも、出会えるのは消灯時間後の時間だけ。

最初はその人なんか興味なかった。私のこと、嫌ってると思っていたし。

だけど、日に日に新たな一面を見ることが出来てとても嬉しかった。いつの間にか、会えることを楽しんでた。彼からかけられる言葉にいちいちドキドキしてた。

……だけど、さっき、見てしまったの。
彼が、女の子とキスしていたのを。

それを見て……わたし……」

なぜだか、また涙が出そうになってグッと堪える。

「………好きなんですね、その人のことが。」

そのレギュラスの言葉が腑に落ちる。

ああ、私はシリウス・ブラックが好きだったのか。

猫の姿でペットぐらいの関係性にはなれても、人の姿では知り合いにも満たないくせに。

猫の姿で貰った言葉は全て、偽物の私に向けられたものなのに。

それでも……

「うん、好き。」

口にしてしまえば感情が溢れてしまいそうなくらい、彼のことが好きになっていた。

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